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増加する中国の投資、多様化する日本の投資

(インドネシア)

ジャカルタ発

2018年04月11日

インドネシア投資調整庁(BKPM)によると、2017年の外国直接投資(FDI)受け入れ実績は前年比11.3%増の322億3,980万ドルだった。国・地域別にみると、日本は輸送機器の割合が2割まで減る一方で電気・ガス・水道や不動産関連が増加していることが分かった。他方、中国が急増し、金属・機械・電機が大半を占めた。

2017年の外国投資は前年比11.3%増

BKPMが発表(1月30日)した投資統計によると、2017年のFDIは、前年比11.3%増の322億3,980万ドルだった。国・地域別ではシンガポールが最も多く84億4,160万ドル、日本(49億9,620万ドル)、中国(33億6,120万ドル)、香港(21億1,650万ドル)が続いた(添付資料表参照)。業種別にみると、鉱業(43億7,590万ドル)、電気・ガス・水道(42億4,140万ドル)、金属・機械・電機(37億8,160万ドル)、不動産(28億7,370万ドル)の順に多かった。

増加する中国投資

前年比の伸び率をみると、中国(香港を除く)は前年比で26.1%増加したが、一方で、日本は7.5%減少と中国の伸びが顕著だった。日本の投資額は中国を上回っているものの、その差は徐々に縮まっている(添付資料図1参照)。

他方、日中両国による投資額を業種別にみると、競合している分野はまだ多くないようだ。日本は二輪・四輪など輸送機器が中心であるのに対し、中国は精錬所など金属・機械・電機が大半を占める(添付資料図2参照)。報道によると、中国からの最大の投資は、東南スラウェシ州におけるフェロニッケルの大規模精錬所で、総投資金額は約40億ドルに上る。中国による投資を国内地域別にみるとスラウェシ島が56.0%と最も多いのに対して、日本はジャワ島が87.8%と対照的だ。今のところ両国の投資地域に大きな重なりはない。

ただし、既に競合が始まっている分野も存在する。四輪車については、2017年7月に上海通用五菱汽車(ウーリン)が日本車と競合する7人乗りMPV(多目的車)の現地製造・販売を開始し、通年で5,050台を販売した。また、近年日本からの投資が増えている不動産開発では、2017年までに中国の有力ディベロッパーである華夏幸福基業(CFLD)が、地場不動産大手アグン・ポドモロの土地を買収し、西ジャワ州で本格的に工業団地及びタウン開発に乗り出している。地元紙によると、投資総額は1億ドルと伝えられている。発電所建設についても、バンテン州、ベンクル州で独立系発電事業者(IPP)として中国企業が参入している。

日本の投資は多様化

日本による投資は、前年に続き国・地域別で2位を維持しているが、その業種別内訳は多様化している。従来、中心であった二輪・四輪関係は現地マーケットが足踏みをしていることから、各社とも大型の投資はみられない。2013年には投資総額の6割を占めた輸送機器の比率は年々減少し、2017年は2割にとどまった。代わって電気・ガス・水道や不動産・工業団地が増加した(添付資料図3参照)。電気・ガス・水道については中部ジャワ州でJパワーや伊藤忠商事が出資する大型火力発電所などが建設段階に入っており、今後も投資実績が伸びると考えられる。また不動産・工業団地については、東急不動産や三菱商事がジャカルタ首都圏で分譲マンションの建設を進行中だ。

投資総額に占める割合は少ないものの、運輸・倉庫・通信も増加傾向にある。近年、食品分野で冷蔵・冷凍物流(コールドチェーン)のニーズが高まっていることから、2017年には川西倉庫が冷蔵冷凍定温倉庫を稼働させたほか、三菱倉庫も食品の調理施設を備えた配送センターを竣工(しゅんこう)するなど、動きが活発化している。

(山城武伸)

(インドネシア)

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