シウバ元環境相、ゴメス元セアラ州知事の支持伸びる-大統領選世論調査-

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年04月20日

4月8日付「フォーリャ・デ・サンパウロ」紙は、民間調査会社ダッタフォーリャが4月11~13日に実施した大統領選(10月)の世論調査結果を報じた。今回の調査は、ルーラ元大統領収監(4月7日)後で初めてのもの。

ルーラ氏所属政党の労働者党(PT)は、同氏立候補の可能性を模索しているが、世論調査では、前提として同氏が立候補せず、PTからはフェルナンド・アダジ元サンパウロ市長、対する与党のブラジル民主運動党(MDB)からはエンリケ・メイレーレス前財務相が立候補するとした場合、支持率は上位から順に1位ジャイール・ボルソナーロ下院議員〔17%、社会自由党(PSL)〕、2位マリーナ・シウバ元環境相〔15%、持続可能性ネットワーク(Rede)〕、3位シーロ・ゴメス元セアラ州知事〔9%、民主労働党(PDT)〕、4位ジョアキン・バルボーザ元最高裁判事〔9%、ブラジル社会党(PSB)〕、5位ジェラルド・アウキミン前サンパウロ州知事〔7%、ブラジル社会民主党(PSDB)〕と続く。

なお、PTのアダジ氏は2%、MDBのメイレーレス氏は1%と低位となった。4位のバルボーザ氏は元最高裁判事で、PT政権時代に議員票買収に絡んだ汚職問題で、PTの有力政治家の有罪判決に大きく関わった人物だ。

収監後も大きいルーラ氏の影響力

ルーラ氏が立候補し、与党MDBからはメイレーレス氏というシナリオの場合、ルーラ氏は支持率31%と、2位となるボルソナーロ氏(15%)に2倍の差をつけ、依然として高い人気を誇る。

今回の調査で注目すべきは2点で、第1にルーラ氏不在の場合、Redeのシウバ氏およびPDTのゴメス氏の票が伸びたということだ。特に、シウバ氏は2014年大統領選挙の第1回投票で21%の得票率で3位につけた実績があり、全国的に知名度が高い。

第2に、依然として人気を誇るルーラ氏が誰を支持するかも重要な点だ。ルーラ氏が立候補しない場合、白票(無効、支持する候補なし)は23%と、立候補と仮定した場合の白票(13%)の割合を大きく上回っている。収監後も、選挙に対するルーラ氏の影響力は大きい。

(二宮康史)

(ブラジル)

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