2017年度の外国直接投資認可件数が過去最高に

(ミャンマー)

ヤンゴン発

2018年04月26日

投資企業管理局(DICA)によると、2017年度(2017年4月~2018年3月)の外国直接投資認可額は57億1,808万ドル、認可件数は222件となり、件数ベースでは過去最高となった。

また、日本の投資認可額は3億8,411万ドル(12件)と過去最高額を記録した。なお、この数値にはシンガポール等の第三国を経由した投資や、日本とミャンマーの官民共同で開発を進めるティラワ経済特別区での投資認可額は含まれておらず、実質的な日本の投資認可額はさらに多い。

国・地域別順位で日本は過去最高の4位

業種別の認可額上位をみると、製造業17億ドル(136件)、不動産開発12億ドル(10件)、運輸・通信9億ドル(8件)となっている(表1参照)。製造業に関しては2013年度の18億ドルに迫り、過去2番目の認可額だった。なお、2015年度と2016年度の外国投資認可額はそれぞれ94億ドル、66億ドルで、大型投資のなかった2017年度は2年連続の減少となったが、認可件数は222件と過去最高を記録した。

表1 外国直接投資認可額の業種別内訳

しかし、2015年度の認可額のうち48億ドルは石油・天然ガス分野、2016年度の66億ドルのうち30億ドルは運輸・通信分野が占めている。前者では、中国企業と軍系企業による石油精製所案件、後者では携帯電話事業のライセンスを取得したベトナム企業の大型投資が認可されたところが大きい。こうしたスポット的な大型投資を差し引けば、必ずしも2017年度の投資が落ち込んでいるということにはならないといえる。

投資認可額の国・地域別順位は、上位からシンガポール、中国、オランダ、日本の順となっており、日本は過去最高の順位だった(表2参照)。

表2 外国直接投資認可額の国・地域別内訳

(田原隆秀)

(ミャンマー)

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