建設銀行、国内初の無人銀行を開業

(中国)

上海発

2018年04月17日

中国4大国有商業銀行の1つである建設銀行は4月9日、国内初の無人銀行を開業した。上海市黄浦区九江路303号の九江路支店の1階を改修し、人工知能(AI)や顔認証、仮想現実(VR)、ロボット、電子決済などの技術を搭載したスマート設備を導入した。初回来店時に携帯電話番号や身分証明書などの情報の登録と顔認証を行うと、以下をセルフサービスで利用することができる。

  1. 対話型ロボットによる案内サービス
  2. 口座開設、現金の入出金、振り込み、外貨の両替などの基本的なサービス
  3. VRショッピング、VRゲームなどの体験サービス
写真 建設銀行・無人銀行の対話型ロボット(ジェトロ撮影)

フィンテックの導入に積極的な銀行業

各銀行はフィンテック(注)の導入に積極的な姿勢を見せている。例えば、招商銀行は2017年3月24日、前年の税引き前利益の1%に相当する資金を毎年「招商銀行金融テクノロジーイノベーションプロジェクトファンド」に投入し、フィンテックの開発を展開することを決議、2018年3月26日には、毎年同ファンドに投入する金額を売上高の1%に拡大すると発表した。

中国銀行は3月29日の2017年決算発表会で、前年の売上高の1%以上に相当する資金を毎年技術開発に投入し、中国銀行を最新テクノロジーと伝統的な銀行が融合された新型銀行にする方針を打ち出した。

光大銀行も3月29日の2017年決算発表会で、前年の純利益の2%に相当する資金をフィンテックの開発に投入する計画を発表した。

(注)最新テクノロジーを活用した金融サービスのこと。

(文涛)

(中国)

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