エジプトとの直行便、定期運航が2年半ぶりに再開

(ロシア、エジプト)

モスクワ発

2018年04月18日

アエロフロートは4月11日にモスクワ~カイロ直行便を、エジプト航空は4月12日にカイロ~モスクワ直行便の運航を再開した。

両国間の直行便は、2015年11月から停止していた。同年10月31日に発生した、シャルム・エル・シェイク発サンクトペテルブルク行きのチャーター運航機コガルィムアビア9268便が、爆弾テロによりシナイ半島に墜落し、224人が死亡した事件を機に、ロシア側がエジプト側に保安検査強化を求めていた。

状況が変化したのは、2018年1月にプーチン大統領がカイロへの定期直行便再開に関する大統領令(2018年1月2日付第7号)に署名し、その後、再開に向けた事務レベルでの調整が続けられていたことにある。

アエロフロートによると、3月13日に航空券の販売を開始し、夏季就航期間が終わる10月27日までの間、既に3,700席以上が予約されている。モスクワ発カイロ行きの便は月、水、土、一方、カイロからの便は火、木、日の運航となる。6月11日~7月2日の間はFIFAワールドカップ・ロシア大会開催期間中のため毎日運航される(アエロフロート発表4月11日)。一方、エジプト航空は火、木、日の週3便の運航を行う(イタルタス通信4月12日)。

墜落事故が発生する前まで、エジプトはロシア人にとって人気の海外旅行先の1つだった。ロシア連邦観光局によると、テロ事件による墜落事故が発生する前の2014年には渡航者数は288万人(渡航先5位)に上り、2015年にも224万人に達していたが、2017年1~9月ではわずか7,000人にとどまっている。

(齋藤寛)

(ロシア、エジプト)

ビジネス短信 90dc63f9cd27dea8