2017年に起業した件数は前年比5.9%増

(ベルギー)

ブリュッセル発

2018年04月20日

ベルギーのフランダース地域、ブリュッセル首都圏地域とワロン地域の個人自営業主と中小企業のための団体であるUNIZO(フラマン語系)とUCM(フランス語系)は共同で2018年4月9日、起業に関する年次報告書「スターターズ・アトラス2018」(注)を発表した。

同報告書によると、2017年にベルギーで起業した企業の数は9万5,081社で、前年比で5.9%増となった。2013年以降、5年間連続で起業件数は増加している。2017年に、倒産もしくは事業を終了した企業数は6万6,621社だった。その結果、実質的に増加した企業数は2万8,460社で前年に比べ2.5%多かった。

地域別では、ベルギー南部のワロン地域の起業件数の増加が最も高く、前年比6.9%増となり、北部のフランダース地域は6.7%増、ブリュッセル首都圏地域は4.5%増だった。UNIZOは、過去数年のベルギーにおける起業件数の増加傾向が、今後も続くと見通している。

サービス業が最も多い

最も多く起業した職業分野は、ビジネス向けコンサルティングや不動産業などのサービス業で全体の38.8%を占め、医療関連を中心とする専門職が14.8%、建設業が10.3%と続いた。

また、2013年に起業したベルギー企業のうち5年以上活動を継続しているのは、全体の約3分2の66.3%となった。過去のデータをみてもスタートアップ企業では、最初の5年間継続すればその後事業を終了する可能性は大幅に低下する。この数値は、近隣諸国のオランダの52%、フランスの45%やドイツの39%と比べて高い。

また、2017年に起業した企業の42.7%は、女性によるものだった。女性による起業件数は増加傾向にあるものの、全体に占めるシェアは横ばいとなっている。同報告書は、起業家計画によってより多くの女性の起業を促すことを今後の課題に挙げている。

(注)詳細は年次報告書外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照のこと。

(大中登紀子)

(ベルギー)

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