上場企業の業績は過去最高に

(韓国)

中国北アジア課

2018年04月12日

韓国取引所・韓国上場会社協議会は4月3日、上場企業の2017年の連結決算集計結果を発表した。

上場企業の営業利益は28%増

上場企業全体で売上高は10.0%増、営業利益は28.2%増と好調だった(表1参照)。韓国のメディア各紙は、売上高・営業利益・当期純利益とも過去最高を記録、と伝えている。韓国取引所・韓国上場会社協議会では、存在感が突出しているサムスン電子を除いた連結決算集計結果も発表しているが、売上高8.8%増、営業利益10.9%増と堅調だった。

表1 上場企業の連結決算集計結果

今回の発表の評価に関連して、聯合ニュース(4月3日)は「専門家は、世界経済の回復と半導体業界の好況により輸出が好調で、国内企業の利益水準が高まったとみている。2018年もさらに高まるとみている」「半導体以外も業績はまずまずだった」と報じた。

サムスン電子と現代自動車の格差が拡大

企業別では、売上高、営業利益ともにサムスン電子が他社を圧倒している(表2、3参照)。特に、営業利益は53兆6,450億ウォン(約5兆3,645億円、1ウォン=約0.1円)と、過去最高だった2013年(36兆7,850億ウォン)を大幅に更新した。同社の決算資料によると、2017年の営業利益の事業部門別構成比は、半導体65.6%、「IM部門」(携帯電話など)22.0%、ディスプレー10.1%の順で、好調な半導体事業が業績を牽引した。

他方、韓国でサムスン電子とともに「ビッグ2」とも呼ばれる現代自動車の業績は伸び悩んだ。営業利益は6位の4兆5,747億ウォンにとどまり、サムスン電子との格差がさらに拡大した。

表2 連結売上高上位20社
表3 連結営業利益上位20社

(百本和弘)

(韓国)

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