シカゴ・オヘア空港が2017年離着陸数で世界2位に

(米国)

シカゴ発

2018年04月23日

4月9日に国際空港評議会(ACI)が発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした世界空港交通量・乗客数ランキング2017で、オヘア国際空港は離着陸件数が年間86万7,049件と2016年に引き続き世界2位となった。搭乗者数は約7,983万人で世界6位、航空貨物取扱量は20位となった。貨物取扱量はトップ20の空港全体で前年比平均6.8%伸びており、中でもオヘア空港は前年比12.6%と増加が顕著だった。ACIによると、米国経済力の高まりや、国際的な工業製品出荷の増加、ドル高を受け、ここ数年米国へ到着する貨物量が増加している。

また、シカゴ市とユナイテッド航空、アメリカン航空などは3月28に、2026年までに総額85億ドルをかけ、オヘア国際空港を大幅に拡張する計画外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表している。

全4ターミナル(ターミナル1、2、3、5)のうち、ターミナル2を国際線と国内線双方に対応したグローバルターミナルに再開発し、ターミナル5は搭乗口と施設の拡張を見込む。残りの2つのターミナルもコンコース拡張などを予定する。拡張により、搭乗口全体の収容量が25%増となり、旅行先の選択肢の増加や航空機遅延の減少が期待されるという。さらに最新技術を駆使した入管・税関システムや最新の手荷物搬送システム、より速く安全なセルフ搭乗手続きの導入など搭乗客の満足度を高める取り組みも進める予定だ。

シカゴ航空局のジンジャー・エバンス委員は「シカゴでは、乗客や貨物の国際的な接続性をリードし続けるためにオヘア国際空港を拡大する計画を前に進めている」と自信を持って述べて外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおり(4月9日)、この計画により、2026年までに年間搭乗者数は1億人近くに達すると予想されている。

シカゴ市のラーム・エマニュエル市長はこの計画について、「数万人に及ぶ常勤雇用を創出する。オヘア国際空港の拡張はシカゴの未来に向けた大きな事業だ」と述べ、同市の発表によれば、建設雇用に加えて、観光関連産業で3万5,000人、航空関連で2万5,000人の雇用を見込むという(3月28日)。

(仁平宏樹)

(米国)

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