パラグアイ大統領選で与党候補が勝利

(パラグアイ)

サンパウロ発

2018年04月24日

パラグアイで4月22日、大統領選が行われ、与党コロラド党から立候補したマリオ・アブド・ベニテス上院議員が、野党の対立候補エフライン・アレグレ自由党党首を破り次期大統領となることが確定した。中央選挙管理委員会の発表によると、4月23日時点(開票率99.67%)で、ベニテス候補が46.44%を獲得し、アレグレ候補は42.74%の得票率だった。

ベニテス氏は1971年生まれの46歳。父親は、パラグアイで長期軍事独裁政権を敷いたアルフレド・ストロエスネル元大統領(在任1954~1989年)の私設秘書だった。米国ポウスト大学(Post University)を卒業し、軍での経験を経て2005年コロラド党副総裁に就任。以後、党務に加えてアスファルト製造会社の経営に関与。2015~2016年には上院議長を務めた。

同氏は、2017年12月に行われたコロラド党内予備選において、オラシオ・カルテス現大統領から後継指名を受けたサンティアゴ・ペーニャ前財務相を破り、コロラド党の大統領候補に選出されていた。

ベニテス氏は次のような公約を主に掲げており、基本的にはカルテス現大統領の敷いた開放路線を踏襲することを表明している。

  • 官民連携による公共インフラの改善
  • 教育現場における教師の指導力向上を含む教育システムの改善
  • 農業分野の効率化に向けた新技術の導入
  • さらなる製造業の企業誘致による雇用拡大
  • 公共医療の地方都市への普及

大統領の正式就任日は8月15日で、任期は5年間の1期限りとされており、今後、就任日までの間に閣僚級人事、副大臣級人事が進むこととなる。

(岩瀬恵一)

(パラグアイ)

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