ブラジル向け輸出が寄与、自動車生産・販売・輸出とも回復

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2018年04月13日

4月5日付のアルゼンチン自動車製造協会(ADEFA)によると、2017年第1四半期の自動車生産台数(大型トラック・バスを除く)は前年同期比20.0%増の11万598台だった。各月の実績では、低調の1月を除き(前年同月比18.3%減)、2月(52.0%増)と3月(25.2%増)は生産台数が大きく伸びた。

自動車生産台数は、2013年をピークに前年比割れを続けており、2017年も前年比0.2%減となっていた。ただし同年で下げ止まり、2018年は大幅増が見込まれる。生産台数が急増した要因の1つは隣国であるブラジルの経済回復による。自動車輸出先としてのシェアが約7割を占め、第1四半期の実績は前年同期比65.4%増の4万244台となった。

なお、自動車輸出全体でも42.7%増の5万7,348台となった。生産好調の背景にあるのは、コロンビアなどの南米南部共同市場(メルコスール)域外向けといった市場開拓が進んでいることもある(ADEFA幹部)。

国内市場も堅調だ。アルゼンチン自動車販売代理店協会(ACARA)によると、2017年第1四半期の国内自動車販売台数(新車登録ベース、重・軽商用車およびその他大型車を含む)は27万1,284台で、前年同期比18.1%の増加となった。ACARAが統計を取り始めて以来、四半期ベースでは過去最高の実績を達成した。市場関係者からは、2018年は過去最高の販売台数だった2013年の記録を超え、同国史上初の100万台を達成するのではないかという楽観的な見通しも聞かれる。

(紀井寿雄)

(アルゼンチン)

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