2017年の乗用車新規登録台数は前年比16.9%増

(ポーランド)

ワルシャワ発

2018年03月30日

2017年の乗用車新規登録台数は前年比16.9%増の48万6,352台となった。メーカー・ブランド別ではトヨタが2位となった。乗用車の生産台数は微減となったが、次世代自動車関連の生産拠点としても注目が集まる。

2017年の乗車新規台数は48万台を記録、プラグイン・ハイブリッドも順調な伸び

ポーランド自動車工業会(PZPM)によると、2017年の乗用車新規登録台数は前年比16.9%増となる48万6,352台を記録し、EUでは2016年にオランダを上回って以来、6位のベルギーに次ぐ7番目の乗用車(新車)市場となっている(添付資料の図参照)。

メーカー別では引き続きシュコダ(6.2万台)が首位だったが、前年比24.7%と大きく伸びたトヨタが前年の3位から2位に返り咲いた(5.1万台)(添付資料の表参照)。

PZPMによると、ポーランド市場での次世代自動車は全体の3.7%にとどまるものの、ハイブリッド車は前年比65%増、電気自動車(EV)またはプラグイン・ハイブリッド車は88%増と、共に大きく伸びている。ポーランドではEVの導入を促進するためのEV法も制定されている。

自動車産業の投資も好調、EV、ハイブリッド車向けの投資が加速

ポーランド中央統計局(GUS)によると、国内での2017年の乗用車生産台数は前年比7.2%減の51.4万台となった。PZPMのヤコブ・ファリシ氏によると、欧州市場においてポーランドでの生産車種の人気が低迷し、また新規モデルの生産開始もなかったため、工場で生産調整が行われた結果とみられる。

その一方で、自動車関連分野への投資は引き続き好調だ。トヨタは2017年11月、ハイブリッド用エンジンを生産するため、既存の工場に対し追加で4億ズロチ(約122.8億円、1ズロチ=約30.7円)の設備投資をおこなうと発表、2020年からの生産を目指す。また、韓国のLG化学も2017年11月に欧州最大となる電気自動車用リチウムイオン電池の工場をポーランド西部のブロツワフに新設すると発表している。年間10万台個の生産が可能で、2018年から生産を開始する。

(イボナ・ムロチェク、小松理恵)

(ポーランド)

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