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プーチン大統領、4年内の農産品貿易黒字化に意欲

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年03月20日

プーチン大統領は3月12日、ロシア南部クラスノダル市で開催された「全ロシア農業生産者フォーラム」に出席し、農業分野での実績を強調するとともに、4年以内の農業製品の貿易黒字化や農村振興に意欲を示した。

輸送インフラや金融支援、農村社会インフラ整備が農業振興の柱

同フォーラムのパネルディスカッションに登壇したプーチン大統領は冒頭のスピーチで、「近年、ロシアの農業分野は急速に世界的な競争力と技術力を持ちつつある」と実績を強調。農業生産額が2013年から5年連続で増加し、2000年代に比べて2倍になっていることなどを挙げた。また、3月1日の年次教書演説で述べた「今後4年で農産品の貿易黒字を実現する」目標への意欲をあらためて表明した(注)。同大統領は今後の農業振興の方向性として、a.ロシア極東の輸送インフラ整備を通じたアジア市場向け輸出の強化、b.優遇融資制度を通じた国内の農業設備の近代化と国内自給率の上昇、c.金融面などでの小規模農家の支援、d.社会インフラ整備を通じた農村部の生活レベルの向上、の4つを挙げている。

食肉加工大手ミラトルグの輸出額が過去最高に

パネルディスカッションには、ロシア食肉加工大手ミラトルグのビクトル・リンニク社長が参加した。同社長は、2017年の同社の輸出額が210億ドルと過去最高を記録したこと、現在30カ国へ輸出し、政府の支援を受けてサウジアラビア、クウェート、バーレーン、イラクなど中東諸国への輸出を開始したこと、次のマーケットとして中国、日本、韓国、ASEANを想定していること、などを報告した。プーチン大統領には、輸送インフラの整備、統一的な検疫機関の創設、小規模農家向け優遇融資手続きの簡素化を要望している。ほかの参加者からは、遊休農地の活用や非正規通関された欧州産チーズなど酪農品の取り締まり強化などを求める声が上がった。

このほか、(ロシア政府による)欧州産農産品の禁輸措置が終了し、ロシア国内の生産者が苦境に追い込まれるのではないかとの懸念に対し、プーチン大統領は「欧米先進国では農業分野への大きな支援が直接的・間接的に行われている。欧米先進国はそれ以外の国々の意見を聞くことはせず、WTOでの長年の議論も行き詰まりになっている」とし、WTO原則の枠内で引き続き国内生産者の支援を行っていく旨を述べた。

(注)2017年1~11月の貿易統計によると、「肉および食用のくず肉」(HSコード2類)と「酪農品、鶏卵、天然蜂蜜および他の類に該当しない食用の動物性生産品」(4類)がそれぞれ約21億ドルの輸入超過となっている。一方、「糖類および砂糖菓子」(17類)は長年の入超から輸出超過(4,541万ドル)に転じている。

(高橋淳)

(ロシア)

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