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2017年の日中貿易、総額は3年ぶりに増加-日本側の黒字は6年ぶり-

(中国、日本)

中国北アジア課

2018年03月16日

ジェトロが財務省貿易統計と中国海関統計を基に、2017年の日中貿易を双方輸入ベースでみたところ、総額は前年比9.2%増の3,292億8,936万ドルとなり、3年ぶりに増加に転じた。輸出(中国の対日輸入、以下同じ)は13.7%増の1,648億6,566万ドル、輸入は5.0%増の1,644億2,370万ドルとなり、日本の中国に対する貿易収支は4億4,196万ドルと、6年ぶりに黒字に転じた。

輸出:機械類や乗用車、電気機器が牽引

輸出(中国の輸入統計、注)は、前年比13.7%増の1,648億6,566万ドルと、2年連続で増加した。品目別の特徴は以下のとおり。

  1. 機械類は全体で26.9%増となった。中国における旺盛な設備投資を背景に、半導体、集積回路、フラットパネルディスプレーなどの製造用機器に加え、電子部品を実装するための機械や産業用ロボットなどの増加が牽引した。
  2. 車両のうち乗用車では、高級車の輸出が好調だった。自動車部品は全体で19.1%増となった同部品全体の69.5%を占めるギヤボックス・同部品は21.1%増となった。
  3. 電気機器は全体で4.5%の増加となった。電話機の部分品が9.4%減となったものの、接続用の機器が14.1%増加し、またスマートフォンや自動車に使用される電子部品である多層式セラミックコンデンサーが72.1%と大幅に伸びた。
  4. 精密機器は11.0%増となった。スマートフォンのパネルなどに使われる液晶デバイスなどが減少傾向から0.8%と小幅ながら増加に転じ、光ファイバーが23.5%増、測定用機器も22.9%増と牽引した。

輸入:スマホなど電気機器が好調

輸入は前年比5.0%増の1,644億2,370万ドルと、3年ぶりに増加に転じた。品目別の特徴は以下のとおり。

  1. 電気機器は全体で4.6%増となった。スマートフォンなどの携帯電話端末が数量の増加と単価の上昇により3.9%増となったものの、半導体デバイスは22.7%の大幅減少だった。
  2. 機械は7.5%増となった。同品目の40.3%を占めるタブレット型端末などの自動データ処理機械が数量の増加と単価の上昇により13.2%増となった。
  3. 玩具、遊戯用具および運動用具は全体で26.6%増となった。ビデオゲーム用のコンソールまたは機器が64.0%増と牽引した。
  4. 衣類および衣類付属品は4.3%減、履物は4.9%減となった。これら製品の輸入先として中国は依然最大だが、東南アジアなどへの生産拠点移管の進展により中国のシェアは低下傾向にある。

中国は貿易総額と輸入額で1位を維持

日本の対世界貿易において中国は、貿易総額と輸入額で1位を維持した。それぞれ2007年以降11年連続、2002年以降16年連続となっている。

2018年の対中輸出は、製造現場における自動化ニーズ、自動車の電装化、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)の世界的な広がりが今後も続くことが予想されることから、中国政府は工業のミドル・ハイエンド化への移行を進めており、ハイテク産業分野を中心に生産拡大が見込まれ、高機能の電子部品や機械類など引き続き堅調に推移することが予想される。

一方、2018年の対中輸入は、日本のスマートフォン市場が成熟期に入りつつあり、電気機器の輸入は横ばいもしくは鈍化すると見込まれる。衣類は中国の人件費上昇に伴い、低価格品を中心に東南アジアなどへの生産移管が進んでおり、対中輸入の減少傾向は変わらないと見込まれる。また、環境規制の運用厳格化が続くとみられることから、化学品などの輸入が下振れる可能性もある。

なお、調査レポートの全文は、ジェトロのウェブサイトを参照。ちなみに、貿易総額を財務省貿易統計の円ベース(輸出確報、輸入9桁速報)でみると、総額が33兆3,378億円(13.5%増)、輸出が14兆8,917億円(20.5%増)、輸入が18兆4,461億円(8.4%増)となっている。

(注)この分析は、日本の対中輸出を中国の輸入統計でみる「双方輸入ベース」となっている。これは貿易統計が輸出を仕向け地主義、輸入を原産地主義で計上しており、香港経由の対中輸出(仕向地を香港としている財)が、日本の統計では対中輸出に計上されないため。中国の輸入統計には日本を原産地とする財がすべて計上されることから、両国間の貿易は双方の輸入統計のデータがより実態に近いと考えられる。なお、中国の輸入統計はドルベース、日本の輸入統計はグローバル・トレード・アトラスによるドル換算値を用いている。

(島田英樹、水谷俊博、小宮昇平、清水絵里子、楢橋広基)

(中国、日本)

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