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新移民法が制定、ビザの種類や取得手続きなど変更-中南米の制度改定動向-

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年03月07日

新たな移民法が2017年11月21日に施行された。ブラジルでビジネスを行う日系企業にはビザ取得などで影響がある。入国に必要なビザはこれまでの7種類から5種類となり、労務に従事するか帯同家族などとして滞在する者は、ビザに加えて居住許可の取得が求められる。一方、ビザの変更や居住許可申請は、申請者が国内にて行えるようになった。

外国人用ビザが5種類に

ブラジルに観光および商用で入国、また駐在員やその帯同家族などとして滞在する際は、それぞれの目的に応じた査証(ビザ)が必要だ。従来、外国人に対するビザは7種類だったが、新たな移民法の制定により、訪問ビザ(Visto de Visita)、一時居住ビザ(Visto Temporario)、外交官ビザ(Visto Diplomatico)、公用ビザ(Visto Oficial)、非公式外交ビザ(Visto de Cortesia)の5種類となった。

訪問ビザは、主に観光や商用などの目的でブラジルに入国し、短期間滞在する者に発給される。ブラジルで報酬を得る活動を行う、または居住する目的で入国する者は一時居住ビザを取得する必要がある。従来の第5種一時居住ビザ(就労ビザ)や第4種一時居住ビザ(学生ビザ)などがこれに相当する。一時居住ビザには、労働者用、役員用などがある。雇用関係のあるなしにかかわらず労働目的で入国する者は労働者用一時居住ビザ、現地法人の経営権を持つ経営者や役員として入国する者は役員用一時居住ビザを申請する。

居住するためには居住許可が必要

新たな移民法では、居住許可(Autorizacao de Residencia)の取得要件が加わった。居住許可は、ブラジルで居住または勤務する目的に対して発行されるもので、一時居住ビザを取得する際には必ず必要だ。渡航前に一時居住ビザと共に申請するものを事前居住許可(Autorizacao de Residencia Previa)といい、労務に従事する際は労働省が、そうでない場合は法務省が発行する。

居住許可申請について定めた政令9199/2017号によると、事前居住許可申請の際には、申請書に加えて旅券、両親の名前が記載されている公証翻訳された証明書、就労する予定がある場合は登記済みの会社定款などが必要。一方、既に滞在している者が居住目的で新たに居住許可を申請する際は、直近の5年間居住した場所における無犯罪証明書あるいはそれに相当する書類の提出が必要だ。居住許可の有効期限は、労働者用一時居住ビザのための居住許可が2年、役員用一時居住ビザのための居住許可は無期限となっている。

また、ビザの種類を変更する際、従来はいったん国外へ退去し新たにビザを申請する必要があったが、今後はビザの種類変更や居住許可申請は申請者が国内に滞在したまま行えるようになった。

なお、同法の施行前に発給されたビザは、有効期限内であれば効力を有するため、ビザの切り替えなどは不要だ。

永住ビザはなくなり居住許可が代替

これまで、ブラジルに設立した現地法人に役員を派遣するには永住ビザの取得が必要で、しかも1人分に付き60万レアル(約1,920万円、1レアル=約32円)相当以上の投資が必要だった。しかし、新たな移民法の制定により永住ビザはなくなり、居住許可がこれに代わることになった。

これにより、役員用一時居住ビザ発給のための事前居住許可を申請するためには、60万レアルの投資証明書(同金額をブラジル中央銀行に外国投資登録した証明書)が必要だ。なお、申請者の入国後2年以内に最低10人の新規雇用を創出できる計画を示すことができれば、最低15万レアルの投資により居住許可が発行されることもある。

(辻本希世)

(ブラジル)

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