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政府、トルコ繊維製品に臨時関税措置を決定

(モロッコ)

ラバト発

2018年03月20日

モロッコ政府は1月、自国の繊維産業保護のため、自由貿易協定(FTA)を結ぶトルコの繊維製品への臨時関税措置を決定した。これはトルコ製品の輸入額が2013年以降2017年までに2.75倍に増加したためで、産業存立の危機を訴える業界からの強い要請を受け入れたかたちだ。

繊維・衣料品はモロッコの重要な輸出産業

モロッコでは近年、自動車や航空機部品など新たな工業製品の輸出が拡大しているが、繊維・衣料品も依然として重要な輸出品目だ。モロッコ繊維・衣料産業連合会(AMITH)によると、繊維製品は輸出額の約4分の1を占め、エジプト、チュニジアなどの北アフリカ諸国とともに欧州市場向けの重要な生産拠点となっている。同産業の従業員総数は約16万人、モロッコの雇用の27%を占める国内最大の雇用創出産業だ。モロッコ国内の繊維市場は2015年の450億ディルハム(約5,400億円、1ディルハム=約12円)から、2025年には900億ディルハムに拡大すると予測されている。モロッコ国内には約1,100社の繊維・衣料関連メーカーが存在し、その多くは製造下請けで、年間約10億点の繊維製品を生産している。

トルコ製品の大量流入を受け、両国FTAに基づく対応

トルコ繊維製品に対する臨時関税措置は、両国が2006年1月に発効したFTA第17条規定に基づくもので、両国の貿易取引が特定の産業に重大な影響を及ぼしていると認められる場合、関税率25%を上限とする調整措置が時限的に認められている。また同規定では、課税の対象となる工業製品が相手国からの輸入総額の15%を超えてはならないとしている。モロッコ政府は今回の決定で、トルコ繊維製品がモロッコ繊維産業を強く圧迫し雇用の喪失につながっていると主張、トルコの繊維製品や衣料品に対して制限リストを作成し、輸入を現状の9割ほどに抑えるよう、それぞれ輸入関税を課していくとした。なお当地報道によると、この措置はあくまで時限的な措置であるものの、今後3~5年間実施されるとみられる。

(水野大輔)

(モロッコ)

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