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日本産和牛のPRイベントをサンパウロで実施-参加者は高く評価、輸入に期待-

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年02月14日

ブラジルでは、赤身肉の大判ステーキや食べ放題形式のブラジル式バーベキュー「シュラスコ」が根付いている。こうした中、ジェトロは1月に日本産の霜降り和牛売り込みのためのイベントをサンパウロで実施した。イベントで和牛料理全7品目を提供したところ、参加者から日本産和牛のブラジル市場流通についての好意的な評価が寄せられるなど、今後の日本産和牛の本格輸入に対するブラジルの期待が反映されたかたちとなった。

販路開拓の課題を少しずつクリア

厚生労働省が2017年2月9日付で、「対ブラジル輸出牛肉の取扱要綱」を発出したことにより、ブラジル向けの日本産和牛輸出が解禁された。しかし、日本産和牛の販路開拓は難しいと当地の食品や外食関係者らから言われてきた。その理由として、(1)赤身の大判ステーキや食べ放題形式のシュラスコで食べる文化が根付いていること、(2)ブラジルでは以前から、現地産WAGYU(あるいはKOBEと呼ばれる)が高級牛肉として流通していること、(3)日本産和牛は、当地で流通している現地産WAGYUや輸入アンガス牛などの高級牛肉よりもさらに高価格になること、などが挙げられている。

しかしそのような中、ジェトロでは、ブラジル向け日本産和牛輸出に前向きな企業の協力を得て、2017年5月の大型食品展示会および10月のアジア食材専門展示会を活用した日本産和牛PRを行ってきた。

2017年5月の展示会では、主として日本産和牛のブラジルの輸入が解禁されたことについて情報発信を行った。ブースを訪問した牛肉生産者や一次卸業者らとの話を通じて、ブラジル産WAGYUと日本産和牛とは脂肪も肉質も全く異なるものとの理解が広がり、日本産和牛の輸入への期待が高いことが分かった。

また、10月の展示会では、日本食普及親善大使の小池信也氏による日本産和牛の講演と簡易試食を行った。小池氏が日本産和牛は生食もできることを示すと、約7割の参加者は和牛生肉を実際に試食し、好意的な評価を示した。赤身肉ステーキ文化が根強いブラジルにおいても、霜降り和牛に対して抵抗がない人が少なくないことが分かってきた。

残された課題は、既に流通している牛肉との価格差だ。現地のレストランオーナーによると、A5ランクの日本産和牛を輸入した場合の卸値は、当地高級レストランの現地産WAGYUの仕入れ値に対して推定で5~6倍になるとのことだ。

この課題について当地日本食専門家は、(1)少量でも満足できる、(2)比較的安価な部位を利用しても和牛の良さが出せる、かつ(3)ブラジル人に受け入れられる料理が日本産和牛で作れることを、流通業や外食などの牛肉関連事業者のみならず富裕層の消費者に知ってもらうことが重要だと指摘した。

試食イベントで7種の料理方法を紹介

こうした経緯からジェトロは1月11日にサンパウロで、当地牛肉関連事業者やグルメ系マスメディア、グルメブロガーらを招待し、日本産和牛試食イベントを開催した。

前述の日本食専門家の指摘を踏まえて、当地で評価の高い日系ブラジル人の和食料理人に依頼して開発したメニューは、たたき、プルコギ、カツサンド、燻製(くんせい)ステーキ、にぎりずし、冷やししゃぶしゃぶ、あんかけおむすびの7品目。全メニューの現地語レシピを配布したところ、自分だったらどう料理するか、ブラジル産WAGYUで同じ料理を作って比較してみたいといった話をする参加者もいた。

試食に出された品目:(上段左から)たたき、にぎり、(中段左から)プルコギ、サンドイッチ、ステーキ、(下段左から)冷やししゃぶしゃぶ、あんかけおにぎり(ジェトロ撮影)

イベントアンケートでは、ほぼ全てのメニューが参加者全員から高い評価を受け、6割の参加者は今後日本産和牛を取り扱いたいと回答するなど、日本産和牛のブラジル市場流通について好意的な評価が得られた。

また、参加者がクチコミやSNSでイベントに関する情報を発信したことにより、今回参加しなかった食肉関係者やレストランシェフ、富裕層の消費者からも、日本産和牛の本格輸入に対する期待が寄せられた。

(山本祐也)

(ブラジル)

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