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ボンバルディア製旅客機の輸入による損害認めず-USITCが最終裁定、ボーイングは「失望」を表明-

(米国、カナダ)

米州課

2018年01月31日

米国際貿易委員会(USITC)は1月26日、商務省が最終決定したカナダ輸送用機器大手ボンバルディアの旅客機Cシリーズのへの相殺関税(CVD)とアンチダンピング(AD)関税について、国内産業への「実質的な損害はない」との最終裁定を行った。商務省はCシリーズの輸入に対しCVDとAD関税合わせて292%の賦課を決定していた。カナダ政府やボンバルディアはUSITCの裁定を歓迎しているが、ボーイングは失望感を表明した。

USITCの委員4人全員が損害認めず

USITCは1月26日、カナダ政府の補助金を受けて公正価格以下で販売されたと米商務省が最終決定したボンバルディアの旅客機Cシリーズ(100~150席)の輸入により、米国内産業は「実質的な損害」または「実質的な損害の恐れ」を受けていないと4人の委員全員が認め、商務省が2017年12月20日に最終決定した212.39%の相殺関税(CVD)と79.82%のアンチダンピング(AD)関税は賦課されないことが決定した。これらの措置は、ボンバルディアが米デルタ航空から受注したCシリーズ75機の販売が、公的機関からの補助を元に行われた不当廉売に当たるとして、ボーイングが米商務省にCVD、AD関税をそれぞれ79.41%課すように求めていた(2017年10月13日記事12月22日記事参照)。USITCの裁定について、世界経済フォーラム出席のためにスイスを訪問していた米国のウィルバー・ロス米商務長官は「チェック・アンド・バランスがしっかり機能している」と述べ(ロイター1月26日)、カナダのクリスティア・フリーランド外相は「カナダの立場を支持したUSITCの投票結果にとても満足している。カナダと米国の貿易は両国の繁栄にとって重要であり、この決定は国境の両側にいる給料の良い中間層の雇用を支えるだろう」との声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。

ボンバルディアも声明で、「(USITCの)決定は、革新、競争、法の支配の勝利であるとともに、米国の航空会社と米国の旅行者にとっても勝利だ」と述べるとともに、エアバスと進めているパートナーシップ契約を全力でまとめ上げるとした。一方、ボーイングは声明で、「商務省は、ボンバルディアがカナダ政府から何十億ドルもの不正な補助金を受けて、米国の小規模な単通路機市場において旅客機を安価で販売したと認定したが、USITCがその損害を認定しなかったことに失望した」と表明した。同社は、USITCが今後公表する報告書を精査し、「不正な補助金や不当廉売による当社や広範なサプライチェーンに対する被害を引き続き立証していく」と述べるとともに、「世界貿易は全てが同意した規則に従っている場合にのみ機能し、私たちはその信念を守り続ける」と主張した。

(中溝丘)

(米国、カナダ)

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