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中・東欧市場で日本酒の販路開拓狙う-3カ国で商談会を開催-

(ルーマニア、チェコ、スロバキア)

ブカレスト発

2017年11月07日

ジェトロ主催の「中東欧日本酒商談キャラバン」が10月11~13日、ルーマニア、チェコ、スロバキアの3カ国で開催された。中・東欧で日本酒の普及は黎明(れいめい)期にあり、本商談キャラバンは日本酒の認知度を高め、販路開拓につなげることを目的としたもの。10月11日のルーマニアでの商談会の様子を中心に報告する。知られざるアルコール消費大国である同国イベントでは、具体的なビジネスに結び付く成果もみられた。

日本から酒蔵5社が参加

ジェトロは10月11日、日本酒イベントをルーマニアの首都ブカレスト市内で開催した(後援:在ルーマニア日本大使館)。10月11日から13日にかけて3日間、ルーマニア、チェコ、スロバキアの3カ国で行った「中東欧日本酒商談キャラバン」のイベントの1つ。中・東欧では日本酒へのなじみは薄く、日本酒の取扱業者、取り扱いレストランは限られている。今回の商談キャラバンは、未開拓市場である中・東欧で日本酒の認知度を高め、販路開拓につなげることを目的としており、酒造りの映像の上映、セミナー、試飲会、商談会を実施した。日本からは、中・東欧への日本酒輸出に関心のある酒蔵5社が参加した。

ルーマニアでは約15件の成約見込み

今回のルーマニアでの商談会には、ルーマニアの輸入業者や飲食店関係者など30人近くが来場した。バイヤーは試飲を通じて関心を持った酒蔵と商談を行い、今後1年間に成約が見込まれる商談は約15件と成果がみられた。酒蔵の参加者の大半は初めてのルーマニア訪問だったが、「日本にいてはルーマニアの情報は手に入れづらい。今回の訪問でルーマニアの経済発展ぶりを知ることができ、今後の日本食・日本酒の可能性を感じた」との手応えを話した。また、「回転ずしレストランに日本酒のボトル缶を販売したい」「既に取引のあるウィーンの日本食材取扱店経由での輸出を始めたい」と、具体的なビジネス展望を述べる参加者もいた。

写真 酒造りムービーに見入る参加者(ジェトロ撮影)

ルーマニアの1人当たりアルコール消費量は世界5位

ルーマニア人のアルコール消費量は世界的にも多い。世界保健機関(WHO)によると、2016年のルーマニアの年間アルコール消費量(推定値)は1人当たり13.7リットルと、チェコと並んで世界で5位だった(日本は7.8リットル)。これは、安価に入手できる国産ビールやワインの消費が多いためと考えられる。一方で、日本酒の取扱業者は限られており、日本の酒蔵にとってはまさに未開拓の市場だ。酒蔵の参加者からは「日本酒になじみのあるアジア市場と異なり、欧州のアルコール市場に食い込むためのハードルは高い。一方で、一度入り込んでしまえば一番乗りになれる。最初の壁に対して、どこまで踏ん張れるかが勝負だ」との声が聞かれた。他方、ルーマニアで既に日本酒を輸入しているバイヤーからは「日本酒の輸入を拡大したい。ただし、そのためには、非効率で複雑な輸入許可申請や通関手続きといった輸入への障害が改善されることが必要」との声が寄せられた。

ルーマニアでの日本酒関連イベントは、2016年11月に実施した日本酒・和食プロモーションイベントに続き2年連続。ブカレストでは、ここ2~3年の間に日本食レストランの開店が続き、テークアウトやケータリングを含めると30軒ほどに増えている。日本食材を専門的に扱う店も2016年に2軒オープンした。日本食への関心の高まりに合わせた日本酒の普及に期待したい。

(藤川ともみ)

(ルーマニア、チェコ、スロバキア)

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