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高速鉄道技術などでの日印企業の協業を促進-国際鉄道見本市がニューデリーで開催-

(インド)

ニューデリー発、環境・インフラ課

2017年11月22日

国際鉄道見本市「International Railway Equipment Exhibition(IREE)2017」が10月11~13日、ニューデリーで開催された。2022年のムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道開業に向けたビジネス展開の機運が高まる中、50を超える日本企業・団体がジャパンパビリオンに出展した。在来線のアップグレードやメトロの整備なども含め、インドの鉄道市場で日本企業のビジネスチャンスが多方面に広がっている。

日本は国別で最大規模の出展者数に

インド工業連盟(CII)が主催する鉄道機器専門の国際見本市「IREE」は今回で12回目を迎え、参加24カ国、出展企業500社以上を数えるアジア最大級の鉄道見本市となった。日本は、前回(2015年)に続き、唯一のパートナーカントリーとしてジャパンパビリオンを設置し、出展者数は国別で最大規模となった。ムンバイ~アーメダバード間の高速鉄道プロジェクトに新幹線方式を導入することが決定していること、モディ首相が積極的な鉄道投資計画を打ち出し日本の鉄道技術への高い関心を示していることなどがこの背景にある。

日印国際産業振興協会(JIIPA)が設置したジャパンパビリオンには52社が出展。前回と比べ、出展企業数は約3倍となり、出展分野は鉄道部品や関連機器、鉄道事業者など多岐にわたった。出展者は大企業のみならず中小企業も多数見受けられた。日印首脳が鉄道インフラ整備に積極的な姿勢を示していることを機に、各企業はインド展開を検討し始め、鉄道市場の動向を調査しているもようだ。

新幹線導入で学ぶ日本の安全性追求

展示会の開会式には、日本政府を代表して平松賢司駐インド大使が出席。インド政府からは、ピユシュ・ゴヤル鉄道相があいさつしたほか、CIIの幹部が出席した。ゴヤル鉄道相は「世界で一番近代的、効率的で、かつ快適な鉄道技術を確立するには、日本の新幹線技術の導入によって徹底的に安全性を追求するマインドセットを吸収することが大切」と発言。さらに、政府が掲げる製造業振興「メーク・イン・インディア」の下、インドでの製造を促す姿勢を示した。平松大使は、東日本大震災の際も新幹線全線で無事故だったエピソードを紹介し、新幹線の安全性や持続可能性について述べ、日本が新幹線だけでなく、インドのメトロ案件などにも貢献したいとした。開会式の後には、グプタ鉄道公社総裁が日本ブースを回り、各企業からメーク・イン・インディアへの貢献やインド向けの主力商品分野の紹介を受けた。

会期2日目には、海外鉄道技術協力協会(JARTS)が日本鉄道セミナーを主催。日本企業・日系企業22社が自社の製品やサービス内容を紹介した。インド高速鉄道に関するメーク・イン・インディアの日本企業支援のワンストップ窓口を担っているジェトロは、ジャパンパビリオンの一角に広報ブースと商談ブースを設けた。マッチングに参加した日本企業からは「重要拡販先の決定権者と面談でき、必要な情報が手に入った。強力な関係が構築できたことは意義深い」「希望の業種や会社を事前に伝えた上で確度の高いマッチングが実現し、信頼できる企業と出会えた」といった声が寄せられた。インドの鉄道関連企業には、日本企業と提携したモノづくりや日本からの技術移転などに向けた期待が高まっている。

在来線やメトロなどにもビジネスチャンス

インド鉄道は、総延長で世界4位、輸送密度においては世界3位の大規模なネットワークを誇る。旅客輸送量は世界最大の規模となっており、近年の都市化の進展、所得水準の改善なども手伝って、列車数の増加や高速化などの鉄道ネットワークの質と量の拡充も求められている。2016年度から2020年度までの5年間における鉄道乗客数は、年平均16.8%増加するという予測もある。

日本では、インドの高速鉄道への新幹線方式の導入に注目が集まりがちだが、同国の鉄道市場の魅力は高速鉄道にとどまらない。車両や線路、信号設備のリノベーションが見込まれる在来線や、時速160キロ前後のスピードで中距離を走る準高速鉄道、中小規模都市で開発が進むメトロ事業などにも、日本企業のビジネスチャンスは広がっている。

(大野真奈、梅木壮一)

(インド)

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