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メコン地域の2022年に向けた投資計画を採択-第20回大メコン圏閣僚会合がハノイで開催-

(タイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、中国)

バンコク発

2017年10月05日

大メコン圏(GMS)開発プログラムの第20回閣僚会合および関連会合が9月18~20日に、ベトナム・ハノイで開催された。同プログラムはメコン広域の総合開発の枠組みで、過去25年にわたりメコン地域の開発を主導してきた。今回の会合では2022年までの開発の方向性を示す「ハノイ行動計画」と、それに基づく「地域投資枠組み2022」の2つの文書が採択された。

経済回廊の開発を強化する行動計画も採択

大メコン圏(GMS)開発プログラムは、メコン川流域のカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、タイ、中国(雲南省、広西チワン族自治区)から成り、アジア開発銀行(ADB)が事務局を務める枠組みだ。これまで開発の範囲や規模、全体の整合性を取るため、さまざまな戦略や行動計画が採択・実施されてきた。現在の開発の方向性を規定したのは、2011年の第4回GMS首脳会合で採択された「GMS戦略枠組み(Strategic Framework:SF)」だ(表1参照)。その後、2013年末にSFに沿って具体的投資・技術協力案件を束ねた「GMS地域投資枠組み(Regional Investment Framework:RIF)」が採択され、2014年末にはRIFに当初5年間のプロジェクト実施スケジュールや実施主体を明記した「GMS地域投資枠組み実施計画(RIF Implementation Plan:RIF-IP)」が策定された(注)。

表1 大メコン圏(GMS)開発プログラムの主要戦略・行動計画

今回のGMS閣僚会合で採択されたハノイ行動計画は、SFの対象期間の後半5年間(20182022年)の詳細な開発計画で、メコンにおける国家間、および都市と地方間のコネクティビティー改善のため、経済回廊の開発をさらに強化する内容となっている。

同行動計画の策定に当たりADBが取りまとめた中間見直し(ミッドーム・レビュー外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)では、陸運、経済回廊開発、農業、環境、観光分野で進捗がみられたとした一方、鉄道、エネルギー、物流、貿易円滑化、人材育成、都市開発の分野では取り組みに一部遅れがみられると指摘。ASEAN経済共同体(AEC)の完成に向けて進められている統合措置と連携を深めつつ、個別案件を実施する事務局機能を強化することで事業効率性を高めていくとした。

総額635億ドルのプロジェクトを実施へ

その上で、同行動計画に基づき策定・採択された「GMS地域投資枠組み2022RIF 2022)」では、146件の投資案件、76件の技術協力案件からなる総額635億ドルのプロジェクトを、2018年から2022年までに順次実施していくとされた(表2参照)。中でも鉄道開発には投資額全体の50.4%に当たる320億ドルが充てられており、昆明~ビエンチャン(ラオス)鉄道(総工費156億ドル)、昆明~大理~ムセ(ミャンマー)鉄道(28億ドル)などの整備が進められる予定だ。

 表2 GMS地域投資枠組み2022での分野別投資額

9月20日に行われたGMS閣僚会合では、メコン各国および中国の閣僚が発言した。特に中国は、GMSプログラムが中国の進める「一帯一路」構想、およびメコン川流域開発などを議題とする中国メコン協力枠組み「メコン・ランサン協力プログラム」と高い親和性を有する点に触れ、これらの枠組み間で連携・補完していくことの重要性を指摘し、域内金融メカニズムの整備の必要性にも言及した。

タイのアーコム運輸相は、ハノイ行動計画がタイの国家政策である「第12次5カ年国家経済社会開発計画(2017~2021年)」や「20カ年国家戦略(2017~2036年)」に沿うものとコメントした。その上で、越境交通協定(CBTA)のアーリーハーベスト措置(2017年9月26日記事参照)や、東西経済回廊のムクダハン(タイ)~サワンナケート(ラオス)国境に予定されるシングルストップ検査(2016年10月5日記事参照)の整備を、2018年3月にベトナムで開催予定の第6回GMS首脳会合の成果とすべきと強調した。

(注)GMS実施計画に記載の案件は、ADBウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認できる。

(蒲田亮平)

(タイ、ベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマー、中国)

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