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カタルーニャ、ブレグジット、キプロス問題が主要課題に-欧州人民党グループが各国代表会議を開催-

(EU、スペイン、英国、キプロス)

ブリュッセル発

2017年10月23日

欧州議会の最大会派である欧州人民党(EPP)グループは10月19日、欧州理事会(EU首脳会議)に先立ちブリュッセルで、各国代表会議(EPPサミット)を開催した。EPPは主要課題として、(1)(スペインの)カタルーニャ州独立問題、(2)英国のEU離脱(ブレグジット)問題、(3)キプロス問題などを挙げた。欧州理事会に参加するドイツのアンゲラ・メルケル首相のほか、オーストリア次期首相に就任予定のセバスティアン・クルツ外相ら首脳や各国・中道右派党首レベルが出席した。

EU政治を担う保守系・中道右派のリーダーが結集

欧州理事会(10月19~20日)のブリュッセル開催の機会に、欧州の保守系・中道右派系の政党で構成されるEPPグループの各国代表会議(サミット)が10月19日に開かれた。欧州理事会のドナルド・トゥスク常任議長〔ポーランド中道右派「市民プラットフォーム(PO)」〕や欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長〔ルクセンブルク中道右派「キリスト教社会人民党(CSV)」〕、欧州議会のアントニオ・タヤーニ議長(イタリア中道右派「フォルツァ・イタリア」)に加えて、最近の総選挙で勝利した、ドイツのメルケル首相〔キリスト教民主同盟(CDU)〕や、オーストリア国民党のクルツ次期首相、ノルウェーのアーナ・ソールベルグ首相(保守党)などのほか、10月10日の合意で連立政権入りしたオランダ・キリスト教民主同盟(CDA)のシブラント・ブマ党首ら欧州の保守系・中道右派系政党の党首級が出席した。

スペイン選出の事務局長は「分離主義は過去のもの」

EPPサミットの終了後、EPPのジョゼフ・ドール幹事長(フランス出身)が発表した総括声明によると、各国代表の協議は、難民問題からデジタル単一市場戦略まで広範な課題に及んだが、(1)カタルーニャ州独立問題、(2)ブレグジット問題、(3)キプロス問題など、地域的な課題が主要テーマとして取り上げられたという。

(1)カタルーニャ州独立問題については、「スペインの全ての地域や市民はこれまで十分繁栄している。また、カタルーニャ州の市民は抑圧されているわけではない。カタルーニャ問題の解決には対話が必要だが、スペイン憲法に反する不法な住民投票は、この対話を否定するものだ」「われわれはスペインのマリアノ・ラホイ首相(民衆党)が法の支配の下で、政治解決の道を見いだしてくれるものと確信している」とドール幹事長が述べた。EPP事務局長を務めるアントニオ・ロペス=イストゥリス欧州議員(スペイン選出、民衆党)はカタルーニャ問題解決に向けたEPPの協力・支援の重要性を強調し、「EUはわれわれを結束させる取り組みであり、分離主義者やナショナリストによって分断することはできない。分離主義やナショナリズムは過去のものだ」と語った。また、同事務局長は「スペインの主要な政治勢力は、ラホイ首相による(自治権停止を定めた)スペイン憲法155条の発動(2017年10月12日記事参照)について合意している。原因はカタルーニャ州首相による独立宣言の不透明性にある」と指摘した。

(2)ブレグジット問題では、現在の交渉状況についても協議された。EPPのドール幹事長は「われわれは欧州委員会のミシェル・バルニエ首席交渉官を全面支持する。(ブレグジット交渉で、EUが優先する3課題について)『十分な進捗』があった場合に限り、EUと英国の将来関係について協議できるが、いまだその段階にはない。確実なことは2019年3月29日(深夜)をもって、英国はEU加盟国としての地位を失うということだ。ブレグジット交渉を次の段階に進められるかどうかは、英国政府が具体的な提案をできるかどうか次第だ」との認識を示した。

他方、(3)キプロス問題については、「われわれは(スイスの)クラン・モンタナ会合で(キプロスの再統合に向けた)包括的な解決に至らなかったことに失望した」「これはトルコ側がキプロス島における介入権留保や駐留トルコ軍部隊の存続を主張したためだ。われわれはトルコ側に対して、国連の仲介アプローチやEUの理念・原則を早急に尊重するように求める。トルコはこの問題の本格的な解決のために建設的に動くべきだ」とドール幹事長は述べた。またEPPは、トルコ系が実効支配している北キプロス地域の飛び地に居住するギリシャ系住民やマロン派(マロン典礼カトリック教会信者)に対する人権侵害を直ちに停止するようトルコ側に求める、とも指摘。キプロス再統合に向けた包括的な解決の必要性を訴えた。

(前田篤穂)

(EU、スペイン、英国、キプロス)

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