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「イノベーションによる成長」掲げ、団結を強調-第49回ASEAN経済相会合および関連会合-

(ASEAN)

バンコク発

2017年10月17日

第49回ASEAN経済相会合が9月7日、フィリピン・パサイ市で開催された。ASEANとして変革が求められる中、議長国フィリピンは「包摂的でイノベーションによる成長」を掲げ、特に中小・零細企業支援の重要性を指摘した。ASEAN経済相会合ならびに関連会合の主要成果を報告する。


ATIGAの原産地自己証明制度は先送り

97日から11日にかけ、パサイ市で第49ASEAN経済相会合および関連閣僚会合が開催された。2017年のASEANの議長国フィリピンを代表しラモン・ロペス貿易産業相は97日の開会式典で「ASEANという経済ブロックが成功しているというメッセージを発信する極めて重要な時期」と述べ、成長機会と脅威を共にもたらし得る変革がさまざまな場面で生じ、また貿易政策の不確実性が増す中で、ASEAN経済相が前向きなシグナルを送ることが求められるとの認識を示した。

ASEAN議長国は、ASEAN経済共同体(AEC)の「ブループリント2025」に示されている経済統合措置に加え、議長国として独自の成果を示すのが一般的だ。1月に議長に就任したフィリピンは「包摂的でイノベーションに導かれる成長」を優先テーマに掲げ、貿易・投資の拡大、中小・零細企業の国際バリューチェーンへの組み込み、イノベーション主導型の経済成長を戦略分野としていた。第49ASEAN経済相会合では、ASEAN貿易の円滑化指標の採択など幾つかの成果が発表されたものの、進捗が期待されたASEAN物品貿易協定(ATIGA)の原産地自己証明制度の導入については2018年末まで先送りされた。現行のASEANサービス枠組み協定(AFAS)を包括的に見直すASEANサービス貿易協定(ATISA)の実質合意も2017年末とされ、取り組みの大幅な前進はみられなかった。

また、2017年内の大筋合意を目指した東アジア地域包括的経済連携(RCEP)については、2017年末までに実質的な成果を得るためのカギとなる要素を歓迎し、11月の首脳会合に向け継続的に努力するよう関係省庁に指示をするにとどまった。これらの事項については、2018年のASEAN議長国シンガポールに引き継がれることとなる。

ASEAN1 FTAの改定作業が進む

ASEAN経済相会合に合わせ、ASEANの対話国として、日本、中国、韓国、インド、オーストラリア・ニュージーランド(NZ)、米国、ロシア、カナダとの閣僚会合もそれぞれ開催された。また、複数の対話国が関わる枠組みである、ASEAN3(日中韓)、ASEAN6RCEP)、ASEAN8〔東アジア首脳会議(EAS)〕の会合も行われた(主要成果は表参照)。

これらの中で進展がみられたのは、自由貿易協定(FTA)関連の議論だ。香港・ASEAN経済相会合では、香港・ASEAN FTAおよび投資協定の交渉妥結が発表された。11月に予定される首脳会合の際に署名を行う予定だ。香港にとっては、中国、NZ、欧州自由貿易連合(EFTA)、チリに続く5件目となる同FTAおよび投資協定は、20147月に交渉を開始し、20177月に妥結していた。

また、既存のASEAN1 FTAについては、発効から相応の年数が経過していることから、韓国、オーストラリア・NZとのFTAや日本との包括経済連携(CEP)において、内容のレビューや議定書の改定作業が進んでいる。他方、カナダ・ASEAN経済相会合では、新たなFTA交渉に向けた実現可能性調査の進捗が報告された。

表 2017年ASEAN経済相関連会合の主要成果
 写真 ASEAN経済相会合関係国の国旗。ほぼ中央、青地のASEAN旗の右側が「対話国」の国旗(ジェトロ撮影)

(蒲田亮平)

(ASEAN)

通商弘報 9ad6bbcd0b88760f

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