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個人のドル売りが活発、公定レートはスム高傾向-外貨売買自由化から1カ月(1)-

(ウズベキスタン)

タシケント発

2017年10月02日

政府・中央銀行が、通貨スムの為替レート一本化と外貨売買(コンバージョン)の自由化を発表して1カ月。国内のドル売りスム買い圧力を受け、対ドル公定レートはわずかにスム高になっている。外貨売買自由化後の現況を2回に分けて報告する。

闇レートはスム安で取引

9月4日の外貨売買自由化(2017年9月11日記事参照)発表後、1週間有効の対ドル公定レートは5日の1ドル=8,100スムから翌週12日は8,092.13スム、翌々週19日には8,077.48スムへとわずかにスム高に切り上がる傾向にある。銀行間の外国為替取引に適用される外国為替取引所(UzRCE)レート(毎日変動)も5日に1ドル=8,110スムを付けて以来、連日数スムずつ切り上がり、19日には8,067スムとなった。銀行窓口の交換所レートは5日のドル売りスム買い1ドル=8,000スム、スム売りドル買い8,150スムのまま据え置かれている。一方、市場レート(闇レート)は5日午後の1ドル=8,000スムから少しずつ切り下がり始め、8日に8,100スム、10日には8,150スムを付けた。スム高に振れた12日の公定レート発表を受け13日には8,100スムへと若干切り上がったが、14日以降再びスム安へ戻し19日は8,150スムで取引されている。

インターネット情報サイト「ガゼタ.uz」(9月14日)は、チムール・イシメトフ中央銀行第1副総裁の14日のコメントとして、「5日の自由化以降、商業銀行のドル購入額は3億ドル以上に上った。うち2億ドル以上が銀行窓口でのドル売りスム買いで、1億ドルが輸出企業によるものだ。他方、法人のドル買い需要は1億ドル強」と伝えた。公定レートがスム高傾向にある背景には、こうした国内のドル売りスム買い圧力があるとイシメトフ第1副総裁は述べている。

身分証明書不提示のスム購入限度額を拡大

個人を中心としたドル売りが活発な背景には、自由化発表直後は市場レートより交換所レートがよかったこと、バザールなどでの闇両替に対する取り締まりが強化されたこと、入学シーズンを迎えスム需要が国民の間に高まっていたことなどがあるようだ。

個人が銀行窓口で身分証明書を提示せず購入できるスムの限度額は、4月17日付の中銀などの決定により月額法定最低賃金(9月現在14万9,775スム)の100倍相当額(約1,873ドル)だったが、自由化発表後の5日付で限度額は月額法定最低賃金の500倍相当額(約9,630ドル)に拡大された。一般的に国民はドル所得の源泉を明らかにすることを好まないため、この措置の背景には、身分証明書不提示のスム購入限度額を拡大し、合法的なドル売りスム買いへ国民を誘導しようとする当局の狙いがあるようだ。

なお、月額法定最低賃金の引き上げが例年なら8月に発表、10月に施行されるが、2017年はまだ発表されておらず、年内とみられる引き上げのタイミングでインフレが高進する可能性も取り沙汰されている。「ガゼタ.uz」(9月14日)によると、イルホム・ノルクロフ中銀金融政策局長は「2017年のインフレ率は11~12%の見込み」と述べた(1月の中銀の予想では5.7~6.7%)。

(下社学)

(ウズベキスタン)

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