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米本土進出のテストマーケティングの場として注目-ハワイ州投資セミナーを東京で開催-

(米国)

米州課

2017年10月11日

ジェトロとハワイ州政府は9月8日、同州への投資を呼び掛けるセミナーを東京で開催した。米国本土へのビジネス展開に向けたテストマーケティングの場として注目される同州のビジネスチャンスや投資環境について紹介があり、同州で事業を展開している外食、製造、教育などの4社がそれぞれの取り組みや課題について話した。企業関係者ら92人が参加した。


世帯所得の中央値は全米5位

冒頭あいさつをしたジェトロの眞銅竜日郎理事は、ハワイ州の一番の魅力は市場の潜在性と述べるとともに、ハワイは米国本土進出のテストマーケティングの場として重要性が高まっていると述べた。

ハワイ州産業経済開発観光局のルイス・サラベリア局長は、同州は全米で5番目に世帯所得の中央値が高く、失業率は3.9%で4番目に低いことや、フィルム制作、農業、水産、養殖などには税額控除があり、州政府からワンストップの支援を受けられることを強調した。

写真 講演するルイス・サラべリア局長(ジェトロ撮影)

米日カウンシルのデニス・テラニシ理事長からは、同州を足掛かりにして米国本土で成功した日本企業の事例とともに、日本企業が米国に進出した際には、第3~5世代の日系米国人600人以上が会員の米日カウンシルのネットワークを活用できるとの紹介があった。

進出日系4社が取り組みや課題を紹介

続いてハワイ州で事業展開している日系企業4社が、進出の経緯やビジネスを成功させるための取り組み、留意すべき点などについて話した。

1982年に製麺工場を開業したサンヌードルの夘木栄人代表取締役社長は、ハワイ進出理由として、日本からの距離が近いことや、日本人観光客や日系移民が多く、日本企業が受け入れられやすい土壌である点を挙げた。夘木氏はハワイ州で食品製造を行うメリットとして、地元向け商品とともに旅行者向けの土産として販売でき、多方面の販売チャンネルがあると述べた。ハワイ市場でトップシェアを取れば、ハワイブランドとして米国本土で認知されるため本土進出の際の強みにもなり、ハワイの製麺メーカーとしてカリフォルニア、ニュージャージー両州に工場を設立した経緯を語った。そして最後に、ハワイ進出を目指す企業へのアドバイスとして、何を行えば地元に貢献できるかを考えて事業の目的や意義を追求し、地域に感謝されるようなビジネスを行う気持ちを持つことが肝要と述べた。

海外8カ国40店舗で和菓子を販売する源吉兆庵の岡田晃佳常務取締役は、ブランドイメージを確立するためにいち早く海外店舗を展開したと話し、ハワイは日本文化が強く根付いているため、日本に即したかたちで店舗展開しており、ハワイの地元の人々にいかに受け入れてもらい商売ができるかが重要と指摘した。2013年にはホノルルにあるハワイ最大のショッピングモール、アラモアナセンターにハワイ1号店、2016年にカハラモールに2号店をオープンし、今後はホノルルの空港内での出店を視野に入れているという。岡田氏はハワイおよび欧米の店舗立ち上げの共通課題として、日本では1,000万円でできる店舗が欧米では1億円かかり、時間と金の投資がかかる点を挙げた。

ウェブサイトの制作や求人サイトなどを運営するQ.Pコーポレーションの奈良鑑三代表取締役社長は、ハワイで事業を行う上でオンラインバンキングやクラウド経理の活用やカード決済アプリの導入によりコストを削減し効率化を図る方法を紹介した。特にカード決済アプリは契約期間や月間使用料もなく、機材の購入が不要であることに加え、年齢、性別、居住地などの顧客情報が分かるため、マーケティングにも活用できると述べた。奈良氏はハワイでの会社運営の注意点として、(1)業務の外注を多用する米国企業文化と責任転嫁リスク、(2)英文での契約書作成の重要性、(3)経営責任者がハワイにいないことによる意思決定の遅さ、(4)頻繁な離職と業務引き継ぎをしない文化による業務の停滞リスク、(5)商材や部品がハワイにないため時間を要する点を挙げた。

段ボールや包装材などを製造・販売するレンゴー・パッケージングのジェームズ・ケラー社長は、親会社のレンゴーが2014年にハワイに進出した理由として、ハワイ唯一の段ボール工場を所有できること、日本人駐在員が米国でのビジネスを学べること、日本の技術と米国の人材を活用してより良い運営ができることを挙げた。ケラー氏は同社がハワイ進出を通じて学んだこととして、米国の法規則を熟知している人事、安全、環境責任者が必要な点や、日本人と米国人の双方が在籍する銀行、法律事務所、会計事務所をパートナーにすることが重要と強調した。

(須貝智也、中溝丘)

(米国)

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