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トランプ政権、研究開発は5分野を優先-2019年度の予算方針を発表-

(米国)

米州課

2017年09月12日

行政管理予算局(OMB)のミック・マルバニー長官は8月17日、2019年度(2018年10月~2019年9月)の研究開発予算の優先分野を発表した。トランプ政権が重視する軍事技術、治安・安全保障などの分野が優先される一方、前政権が注力した環境分野を軽視する姿勢が目立つ。

環境技術分野は後退

発表された覚書PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)では、a.軍事技術(米軍の優越性)、b.治安・安全保障、c.経済成長に資する科学技術(米国の繁栄)、d.エネルギー支配、e.保健衛生技術、の5分野を優先する方針を示した(表参照)。5分野に共通するのが、安全保障、経済成長、雇用創出への寄与が期待される点で、これはトランプ大統領が発表してきた大統領令や大統領覚書の方向性と一致する。一方、オバマ前政権が注力した環境技術については、再生可能エネルギーを含めたクリーンエネルギーのポートフォリオに関する記述にとどまった。

今回の覚書でトランプ政権は研究開発予算の執行の在り方にも踏み込んだ。その最大の特徴は、民間分野と重複しやすい応用研究ではなく、軍事技術など一部を除いて基礎研究を重視する姿勢を鮮明にした点にある。経済性の面で民間企業が投資を渋りがちな基礎研究に公的資金を投入し、その成果を民間に積極的に供与して、研究活動の効用を最大にすることを目指す。同時に、政権側は不要な研究内容の重複を避けるため、各省庁間や研究組織間の調整の最大化(Maximizing Interagency Coordination)も強く求めている。

表 研究開発予算の優先分野

新たな研究開発計画に影響か

今回の覚書は、ホワイトハウスで予算計画を担当するマルバニー行政管理予算局長官が各行政機関向けに発状したもの。各機関はこれに基づいて2019年度の予算額を検討することが求められる。対象となる予算年度までに時間があることに加えて、もともと政府が支出する研究開発事業は複数年にまたがることが多いため、今回の見直しが研究開発の現場に与える影響は当面は限られたものとなるものの、今後、研究機関などが新たに事業計画を立てる際には影響が確実に及ぶと予想されている。今回の見直しについてワシントンの有識者の1人は「基礎研究を重視する姿勢は従来の保守的な政策に依拠しており、議会共和党の主要議員のスタンスとも一致している」と評価している。

(秋山士郎)

(米国)

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