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2018年の最低賃金案決まる、平均引き上げ率6.5%

(ベトナム)

ハノイ発

2017年08月21日

国家賃金評議会は8月7日、2018年の月額最低賃金を平均6.5%引き上げる案を政府に提出することを決定した。上昇率は2017年の地域平均7.3%を下回った。この案が採用されれば、日系企業の多い「地域1」の月額最低賃金は6.1%上昇となる。


6.5%と7.0%の2案から多数決で決定

国家賃金評議会(以下、評議会)は、労働者代表の労働総同盟(VGCL)、使用者代表のベトナム商工会議所(VCCI)、政府代表の労働・傷病兵・社会省の3者で構成される。当地報道によると、VGCLは当初、現行賃金が労働者に必要な生活費の水準を満たしていないとして、13.3%の引き上げを提案したのに対し、VCCI側は企業側の賃金支払い能力などを勘案して5%未満の引き上げにとどめるよう主張、大きな隔たりがあった。その後、数回の会合を経ても両者が合意に至らず、評議会では最終的に上昇率を「6.5%」と「7.0%」の2案から選択する投票が実施され、「6.5%」の引き上げ案が採択された。

今後、評議会はこの案を政府に提出し、採用されれば2018年1月から適用される見通しだ。なお、過去数年間の実績を見る限り、政府決定が評議会案から大幅に修正される可能性は低く、ほぼこの水準の引き上げがあると予想されている。

引き上げ率が前年のCPI上昇率に近づく可能性

多くの日系企業では最低賃金以上の給与を支払っているため、各社の昇給率は必ずしも最低賃金の上昇率と同等である必要はない。しかし、最低賃金は労働者側にとって賃金交渉の目安となるため、毎年の上昇率は企業にとっては一大関心事だ。特に過去数年間は、前年の消費者物価指数(CPI)上昇率と最低賃金上昇率の差が10ポイント前後となることが多く、今回の評議会案どおりの水準となれば、2017年の上半期のCPI上昇率(4.2%)やその政府目標(4.0%)との差は縮まることになる(図参照)。

図 最低賃金上昇率(平均)とCPI上昇率の推移

日系企業の多い「地域1」は6.1%

ベトナムの月額最低賃金は地域によって4つに区分されており、そのうち進出日系企業が多く立地する「地域1」(ハノイ市、ハイフォン市、ホーチミン市など)では、評議会案が採用されれば、前年比6.1%上昇の月額398万ドン(約175ドル、1ドル=2万2,765ドン)となる見通しだ(表参照)。

 表 地域別の月額最低賃金比較

政府側代表として前任の評議会議長を務めたファム・ミン・フアン氏は、現地メディアのインタビュー(8月1日)に対して、「ベトナムの労働生産性は依然として低く、経済状況は多くの課題や困難に直面している」とした上で、「企業の賃金支払い能力などを踏まえると、5%程度が妥当ではないか」との考えを示し、最低賃金の算出には必要生活費の水準だけでなく、CPI上昇率や雇用状況、各地の平均賃金水準なども参考にすべきと述べている。

(竹内直生)

(ベトナム)

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