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ジョージア外相が優れたビジネス環境を紹介-都内でビジネスセミナー開催-

(ジョージア)

欧州ロシアCIS課

2017年07月06日

ジョージアのミハイル・ジャネリゼ外相は5月30日から6月5日まで日本を公式訪問した。ジェトロが6月2日に都内で開催したビジネスセミナーでは、ジャネリゼ外相が基調講演した。ジョージアの優れたビジネス環境を紹介すると同時に、日本企業の進出への期待を示した。また、ジェトロ・イスタンブール事務所長がジョージア経済の概要とビジネス環境上の強みを解説し、NECは最近のビジネス事例を紹介した。

透明性の高いビジネス環境

セミナーで基調講演したジャネリゼ外相は、同国のビジネス環境を次のように紹介した。

2017年は、ジョージアと日本の外交関係が樹立されて25年の節目だ。ジョージアには古い文化・伝統があるが、同時に新しく発展している。2014年6月にはEUと連合協定を締結し、ジョージアで生産された製品やサービスを無関税でEUに輸出できることになった。また2017年3月から、ジョージア市民はビザなしでのEUへの旅行も可能になった。この歩みを続け、EUに加盟したいと考えている。

ジョージアは、ビジネスをする上でコーカサス地域(注)の中でベストな国だ。官僚主義や腐敗がない。世界銀行の「ビジネス環境の現状(Doing Business)2017」のランキングでは、経済活動がしやすい国としてジョージアは190カ国中16位だ。今般、日本はジョージアに対するビザ発給の要件を緩和した。また今後、両国間で投資協定締結に向けた協議を行うことになった。これらは、ビジネスにとって非常に重要だ。

投資先として魅力がある分野は、例えばエネルギー。コーカサス山脈に囲まれたジョージアには、水力発電のポテンシャルがかなりあると思う。工業、農業、観光にも大きな可能性がある。貿易政策はフレキシブルで、EUをはじめ、トルコ、欧州自由貿易連合(EFTA)、CIS、中国とも、自由貿易協定(FTA)を締結している。ぜひともジョージアでのビジネス展開を考えてほしい。

ジョージアは物流の拠点として強み

次に、ジェトロ・イスタンブール事務所の村橋靖之所長がジョージア経済の概要について講演した。2016年11月にジェトロがジョージアに派遣した日系企業ビジネスミッションを踏まえ、同国のビジネス環境の強みについて以下のように語った。

ジョージアは、東に中央アジアや中国、西に黒海、北にロシア、南にイランが位置し、物流の拠点だ。過去7年間の実質GDP成長率の平均は5.4%で、2016年の成長率は2.7%。GDPの主な構成比は工業(17.1%)、商業(16.3%)、運輸・通信業(10.1%)、農業(9.3%)。観光資源も多く、2015年にジョージアを訪れた観光客数は人口(372万人)の1.6倍相当の590万人だった。

2016年の輸出総額は21億ドルで、主要相手国はロシア(総額に占めるシェアは9.8%)とトルコ(8.2%)。輸入総額は73億ドルで、主要相手国はトルコ(18.7%)とロシア(9.3%)だ。日本との貿易額は約2億ドルで、日本へはワイン、飲料水を輸出し、日本からは中古自動車、機械、電気製品を輸入している。日本からの企業進出は、トヨタコーカサス(豊田通商100%出資)と日本たばこ産業(JT)の2件のみ。

ジェトロは2016年11月、ジョージアへ初のビジネスミッションを派遣した。ミッションには日系企業11社14人が参加した。事業を通じ、次のような点にジョージアの強みを感じた。

(1)周辺国と良好な関係を持ち、物流のハブとしての役割を担う。

(2)公官庁・企業のレスポンスが速く、日本と同じ目線、感覚でビジネスができる。

(3)英語でのコミュニケーションに全く問題がない。

(4)世界銀行のビジネス環境ランキングでは16位(日本は34位)。

今後、こうした事業を継続するとともに、現地企業の情報収集に努め、日本企業を支援していく。

「世界一の顔認証技術」で犯罪者摘発に貢献

NECグローバルビジネスユニットの黒崎裕伸米州・EMEA本部長は、ジョージアでのビジネスについて次のように述べた。

NECはコンピュータ、通信分野で卓越した技術を有している。特に生体認証の分野では世界一の技術を持っている。ジョージアとの接点は、NEC幹部の首都トビリシ訪問(2015年12月)だ。この時、トビリシにスマートシティー化計画があるのを知った。2016年6月、その計画の関連で内務省が実施した顔認証システムの入札に応札した。

中国企業との価格競争は厳しいものがあったが、製品性能の卓越性が認められ、プロジェクトを落札することができた。空港での顔認証のトライアルでは当社のシステムにより、実際に80人の犯罪者を逮捕することができたという。

ジョージアでビジネスを始めてまだ日は浅いが、世界銀行のビジネス環境ランキングで16位というクリーンなビジネス環境、先端技術や品質に対する敬意、日本人が共感しやすい優しく賢い国民性、理数系に優れた優秀な人材などを実感している。輸出入ともトルコの比重が非常に高いので、トルコ企業と協力・提携してビジネスすることも考えられるだろう。

(注)コーカサス地域:欧州とアジアの境目で、黒海とカスピ海に挟まれた地域。北はロシア、南はジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンの3カ国から成る。

(重松和英、今津恵保)

(ジョージア)

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