東部経済回廊での投資奨励政策、詳細が明らかに

(タイ)

バンコク発

2017年05月17日

 タイ投資委員会(BOI)は3月16日、東部経済回廊(EEC)地域における投資奨励政策を公布した。同地域への投資に対する法人所得税の減免など、奨励内容、申請期限、対象産業などの詳細が明らかになった。

法人所得税の50%減税を5年間実施

タイ政府は、タイ湾東部のチャチュンサオ、チョンブリー、ラヨーンの3県を東部経済回廊(EEC)地域に指定している。タイ投資委員会(BOI)はこの地域を投資奨励地区に指定、同区内に立地する企業の法人所得税を免除期間の終了日から5年間、通常税率の50%に減税する。ただし、2017年12月29日までに申請を行うことが条件となる。

BOIはEEC地域において、高度で環境に優しい技術やイノベーションを用いた産業への投資を奨励し、工業地域・都市を開発していくことにしており、公布された投資奨励政策(3月16日付、4/2560号PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます))は、2月15日にBOIが開催したセミナー「オポチュニティ・タイランド」における発表(2017年3月14日記事参照)について、具体的な奨励内容、申請期限、対象産業を示したものだ。

次世代自動車などが奨励産業に

BOIは恩典を付与する奨励産業として、次世代自動車(Next Generation Automotive)やスマートエレクトロニクス(Smart Electronics)などを挙げた。

奨励産業一覧は次の通り。

  • 次世代自動車
  • スマートエレクトロニクス
  • 高所得層向け観光および健康観光
  • 食品加工
  • 自動機械およびロボット
  • 航空
  • バイオ化学・環境配慮型石油化学
  • デジタル
  • 医療の中核拠点
  • 公共インフラ・物流システム開発
  • 観光資源開発
  • 技術面の研究開発・支援サービス

(出所)BOI

これら産業群について、旧来のBOI投資奨励対象分類で該当する業種は添付資料のとおり。なお、第1類から第8類までの分類と左側の数字はBOIの投資奨励事業の区分で、多数ある奨励産業の中から、表に記載されている産業に該当する事業をジェトロが抜き出した。

(鈴木翔太郎、長谷場純一郎)

(タイ)

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