栄養成分表示の改正に関する運用指針案を公表-摂取量や添加砂糖などの変更に要注意-

(米国)

シカゴ発

2017年01月19日

 米国食品医薬品局(FDA)は1月4日、2016年5月に決定した米国で販売される食品の栄養成分表示(Nutrition Facts)の改正に関する運用指針案を公表した。約20年ぶりに表示方法が大幅に改められ、包装食品(農務省が管轄する肉類などを除く)については新たな栄養成分表示に対応する必要がある。

<栄養成分表示見直しのポイントは3点>

 新栄養成分表示の見直しのポイントは、消費者寄りのデザインに刷新(表示内容の強調)、最新の科学データの反映、1回当たりの摂取量を基準とした表示内容への変更、の3点となっている。具体的な見直し内容は以下のとおり。

 

○1回当たり摂取カロリーと摂取量は、消費者に知らせるべき重要な情報として強調した表示とする。

○ビタミンD、カルシウム、鉄分、カリウムについては、1日の摂取量に占める割合(% Daily Value:1日当たり2,000キロカロリーの標準的な食事の場合の、1回当たりの摂取に含まれる各栄養素の割合)のほか、1回の摂取量も記載する。一方、これまでラベルに記載する必要があったビタミンAとビタミンCは任意とする。

○脂肪酸は合計、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のそれぞれの1日摂取量に占める割合などの記載を義務付ける一方、今まで記載する必要のあった脂肪酸のカロリー表示は不要。

○糖分量の欄の下に、加工食品に利用されている添加砂糖(Added Sugar)の量も表示する。

○1回当たりの摂取量に関する表示は、消費者が実際に摂取する量をより反映した数値で表示する。例えば、アイスクリームはこれまで2分の1カップだったのを3分の2カップに、ソーダは8オンス(約226ミリリットル)だったのを12オンス(約340ミリリットル)に、それぞれ変更する。

○包装食品1つ当たりの摂取回数表示は商品の大きさによって異なるが、例えば、12オンスのボトル飲料も、20オンス(約566ミリリットル)のボトル飲料も通常は1回で飲み切ると考えられるため、両方とも1回とする。

○複数回分の摂取量を含む食品には、1回当たり摂取する栄養表示と、食品全体の栄養表示を併記する。

写真 改正前後の表示方法の違い(サンプル)

<添加砂糖の表示義務が厳格に>

 指針案は、運用に関するQ&A、1回当たりの摂取量の品目別リストに分かれている。Q&Aの主なポイントは以下の2点となる。

 

 1点目は、新栄養成分表示への切り替え期限の明確化だ。切り替えは原則として2018年7月26日までと定められているが、年間売上高1,000万ドル以下の事業者の場合は、2019年7月26日が期限となる。

 

 しかし、旧表示の食品がフードチェーン(製造・運搬・保管・販売)の中で切り替え期限を迎えた場合は、そのままに流通させたとしても問題ないとされた。

 

 2点目は、果物・野菜を原料として加工したもの(ピューレ、ペースト、パウダーなど)についても、添加砂糖とする必要があることだ。

 

 摂取量の品目別リストについては、企業が新栄養成分表示を作成する際に参考となる例が記載されている(表参照)。

表 摂取量表示の例(チューイングガム)

 FDAは指針案について、60日以内にパブリックコメントを受け付けている。義務違反をFDAから指摘された事業者には流通停止などの罰則が科される可能性もある。

 

(笠原健)

(米国)

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