固定電話の市外局番、2017年2月から順次変更

(ベトナム)

ハノイ発

2016年12月12日

 情報通信省は11月21日、同省決定2036号(2036/QD-BTTTT)を公布し、固定電話の市外局番を変更することを発表した。2017年2月から3回に分けて順次変更される予定だ。進出日系企業によっては、カタログや名刺など印刷物の修正、ウェブサイトの変更などをしなければならないところもあるとみられる。

<ハノイとホーチミンは2桁、それ以外は3桁>

 ベトナムは63の省市に分かれ、固定電話の市外局番は各省市で桁数が異なっている。例えば、ハノイ市は1桁(市外局番4)、ハイフォン市は2桁(31)、フンイェン省は3桁(321)などとなっている。情報通信省は変更の理由について、行政区分の併合分離が進んだことで、桁数の不一致が発生するようになったと説明している。当初は20153月から変更される予定だったが、延期されていた。

 

 決定2036号では、ハノイとホーチミンの二大都市以外の省市は市外局番が全て3桁に統一され、固定電話番号の総桁数は11桁となる。ハノイ(24)とホーチミン(28)は市外局番2桁、総桁数10桁となる。なお、ビンフック省(211)、フートー省(210)、ホアビン省(218)、ハザン省(219)の市外局番は変更されない。

 

<変更2ヵ月後には旧番号利用は不可能に>

 市外局番の変更は、2017211日からダナン市、クアンナム省、ソンラ省など13省市、415日からハイフォン市、フンイェン省、ハイズオン省など23省市、617日からハノイ市、ホーチミン市、ビンズオン省、ドンナイ省など23省市で実施される(添付資料参照)。

 

 変更開始日から30日間は新旧両方の市外局番が利用できるが、その後30日間は旧番号でかけると新番号が録音により通知され、変更開始日から約2ヵ月後には旧番号は利用できなくなる予定だ。

 

 情報通信省ベトナム通信局のチャン・マイン・トゥアン次長は「通信会社からの報告によると、固定電話回線の占める割合は電話回線全体の1.6%にすぎず、それほど大きな影響はない」としている。

 

 一方で、進出日系企業の多くが固定電話回線を敷設しており、印刷物やウェブサイトに掲載しているケースがほとんどだ。企業によっては、カタログや名刺などの修正やウェブサイトの変更などの作業が発生するとみられる。また、早いところでは当地の旧正月であるテト(1月下旬~2月上旬)明け直後に変更となるため、留意が必要だ。

 

(竹内直生)

(ベトナム)

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