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農牧地の豊かな国土、日本向け輸出に期待-モンゴル経済の現状と課題(2)-

(モンゴル)

中国北アジア課

2016年11月15日

 モンゴルビジネスの可能性を探る連載の2回目。農業と牧畜業の現状と生産物の輸出促進策、その生産物の加工などが中心となる軽工業の現状と可能性について報告する。

<労働人口の3分の1が農牧業に従事>

 農業・牧畜業は労働人口の3分の1が従事し、モンゴル貿易投資フォーラムの資料「モンゴル国の食料・農牧業・軽工業分野の現状と可能性」によると、GDPの約14%を占める主力産業だ。2015年の家畜頭数は5,590万頭で、ラクダ37万頭、牛378万頭、ヤギ2,360万頭などとなっている。国土の80%が豊かな農牧地で、農耕地が126万ヘクタール、牧草地は11,270万ヘクタールと広大だ。

 

 主要作物は、小麦、ソバ、ジャガイモなど。中でも政府は小麦の生産に力を入れる。日本で需要が見込めるソバも栽培しており輸出している。ジャガイモも生産量が多く食肉と並び自給率が高い。ちなみにこの食肉に関しては年間生産量が約27万トン規模で国内消費量は13万トン。生産量の7%は加工品に回される。馬肉、肉骨粉、冷凍食品、馬・羊・ヤギの生肉・加熱肉や、羊の輪切り肉などの輸出に期待大だ。

 

<果実チャツァルガナの輸出を模索>

 チャツァルガナ(サジー)はモンゴルで普及している果実で、ビタミンや必須アミノ酸、ミネラルなどを豊富に含む。2010年に政府は「チャツァルガナ政府計画」を実施し、栽培量が2015年には2010年の3.5倍に増加し、栽培地も5,300ヘクタールに拡大、収穫量は現在1,660トンとなった。今後の目標としては15,000トン規模の収穫を目指し、収穫された果実は加工品として輸出する。既に「seaberry」ブランドとしての美容用品やチャツァルガナ(サジー)茶などとしての輸出実績がある。

 

 輸出についてはカシミヤ・羊毛も忘れてはならない。輸出量は例年、カシミヤ8,500トン、羊毛は21,000トンとなっている。輸出に当たっては、どのように加工して輸出するかが課題だ。カシミヤは欧州向け輸出が多いが、日モンゴル経済連携協定(EPA)で免税品目となっており、日本向け輸出の増加に期待する。

 

 軽工業分野の企業は2,000社以上あり、生産部門に20万人以上が登録されている。総売上高は5兆トゥグルク(約2,000億円、1トゥグルク=約0.04円)、うち63%は外国市場での売り上げとなっている。

 

 食料・農牧業・軽工業省のバヤルトルガ次官によると、植物由来も家畜由来も、食料関連製品の輸出は徐々に増える傾向にあるが、食用油、果物、卵は輸入に大きく頼っている。牛乳・乳製品も国内消費の80%が輸入だ。モンゴルでは乳牛は多いが、牧場が市場から遠く、輸送が困難なことがその原因だ。このため今後は牛乳を生産地で粉ミルクに加工して輸送することを検討しているという。

 

(黄海嘉)

(モンゴル)

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