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EC関連企業の競争は外資巻き込み激化-台湾のEC市場動向(2)-

(台湾)

交流協会(台北)、海外調査部

2016年10月06日

 台湾電子取引(EC)市場には、内資・外資を問わず、既に多数の企業が参入している。競争激化への対応策として、東南アジア市場を見据えた事業戦略も考えられている。

<多様な業態で消費者に訴求>

 EC市場動向を業態別にみると、多数の企業が多様な展開をしている。

 

BtoC

 ECのプラットフォーム運営企業の管理度合いが高く、決済および物流も運営会社が管理する。出品企業はプラットフォーム上への配架料を支払い、商品供給するが、その他のサービスについてはプラットフォーム運営企業が担う。経済部商業司の調査によると、主要運営企業の商品数はPChome24h購物が約100万件、momo購物網が約80万件、Yahoo奇摩購物中心が約50万件。

 

BtoBtoC

 プラットフォーム運営企業がプラットフォーム上に店舗スペースをリースする形態で、出店企業は開店費用やスペース料などの費用を支払う。BtoC型との違いは、出店企業が商品選定、物流、カスタマーサービスなどを行う点で、出店企業側の裁量がより大きいところにある。プラットフォーム運営企業はスペースの提供のほか、システム関係、特に決済において出店企業にサービスを提供する。経済部商業司の調査によると、PChome商店に約2万店、Yahoo奇摩超級商城に約5,000店、momo摩天商城に約1,200店が開店している。

 

CtoC

 消費者から消費者への取引を行うネットオークションのようなプラットフォームを提供する業態で、一般的には出品料が低く、気軽に参加でき、比較的安価な商品が多いことが特長。アプリを通じて、携帯電話で簡単に取引できるサービスも出ている。主なサイトとして、露天や、Yahoo奇摩拍売などが挙げられる。

 

OtoO

 Online to OfflineまたはOffline to Onlineの相乗効果を図る業態で、例えばウェブ上でクーポンを購入できるようにして実店舗への顧客誘導をしたり、実店舗で見た商品をウェブ上で購入できるようにするサービス。飲食関係が人気で主要なサイトとしては、GOMAJIがある。

 

<東南アジア展開を見越した進出も>

 ECサイト運営企業に加えて、最近では百貨店、量販店、家電などを中心に実店舗を持つ小売店やメディア、通信会社、また海外のECサイト運営企業も台湾市場に参入しており、企業間競争は激化傾向にある。台湾網路及電子商務産業発展協会(TiEA)へのヒアリングによると、海外企業の参入には将来の東南アジア市場への展開を見越して、台湾市場をファーストステップとして捉えた進出もある。台湾のEC市場は発展を遂げており、ここでビジネスモデルを確立できれば他国への展開も考えられる。また、関連の技術者が多く人材が集めやすいこと、東南アジアの華人ネットワークも期待できること、などがその主な背景にあるようだ。

 

 また、台湾のECサイト運営企業や小売店が中国大陸や東南アジアなどの海外においてECサイト運営を行うケースもあり、この場合は進出先の商品に加えて台湾の商品展開も行っている。中国で量販店を展開する大潤発や、タイに進出しているPChomeなどがその例だ。

 

 最近は日本国内でEC取引を行っている企業の間で、台湾におけるEC販売を検討中との声を聞くことがある。この場合、以下の方法が考えられる。

 

 第1は、日本のサイトに台湾人消費者を誘導する越境ECを目指すパターンだ。この場合、日本語が分からない台湾人消費者のために中国語対応をする必要があり、また食品では冷凍・冷蔵配送が可能か、所要日数はどの程度か、どのような商品なら国際配達できるのか、などの物流方法の確認も重要なポイントの1つだ。消費者にとっては、運送費用もチェックポイントになる。

 

 第2は、既に台湾EC市場に出店している企業、またはECサイト運営企業への売り込みが考えられる。この場合は、一般的な貿易と同様に通関に係る諸費用は発生するが、まとまった量を輸出すれば運送費は安く抑えられる。また、取引をめぐる諸条件は通常の貿易と同様に相手企業と協議する必要がある。消費者からすれば国内取引となるため、購入のハードルは低い。

 

 第3は、台湾EC市場に自ら出店するケースだ。この場合、ECサイト運営企業により対応は異なり、企業によっては台湾に現地法人か代理店がないと出店できないことに注意が必要だ。現地法人や代理店がない場合は、台湾内での物流の確保や、台湾人消費者との決済方法の確立など準備する事項が多くなる。一方、代理販売に係る手数料などは抑えることができる。

 

(奥山亮/交流協会、加藤康二)

(台湾)

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