ビジネス関連の44イベントは予定どおり実施－バンコク市内・近郊の主要4会場－

＜公開情報や聞き取りに基づきジェトロが調査＞

　ジェトロ・バンコク事務所が10月25日時点で、バンコク市内・近郊の主要4会場の公開情報や主催者への聞き取りなどに基づいてまとめたところ、プミポン国王が死去した10月13日以降、12月31日までに開催予定となっているイベントのうち、少なくとも44件の展示会・セミナーなどが予定どおり実施されることが分かった。

　添付資料の表1は、予定どおり開催される主要イベント（開催中、開催済みを含む）、添付資料の表2は延期・中止が発表された主要イベントをまとめたもの。記載情報はいずれも、バンコク国際貿易展示場（BITEC：Bangkok International Trade ＆ Exhibition Centre）、クイーン・シリキット国際会議場（Queen Sirikit National Convention Center）、インパクト・エキシビション＆コンベンションセンター（IMPACT Exhibition and Convention Center）、およびロイヤル・パラゴンホール（Royal Paragon Hall）の公開情報、および同公開イベントの主催者への聞き取りに基づく。

　展示会などでの国内のビジネス関連イベントについては、商務省国際貿易振興局（DITP）やタイ・コンベンション＆エキシビション・ビューロー（TCEB）などの政府機関から、「服喪期間中も経済・貿易関連イベントは予定どおり実施する」との方針が示されている。この方針に基づき、11月23～26日のASEAN最大の工作機械見本市「The Grand METALEX 2016」、11月30日～12月12日の「第33回タイ国際モーターエキスポ（Thailand International Motor Expo 2016）」、12月10～18日の「タイ・ベストショッピングフェア2016（Thailand Best Shopping Fair 2016）」などは予定どおりの開催が決定している。

＜訪日観光フェアは3週間延期し11月25～27日に開催＞

　他方、音楽コンサートやゲームショー、ユーチューブに関するファンイベントなど、娯楽・興行色の強いイベントは延期・中止が発表されているものも多い。主要4会場の発表によると、10月25日時点で14件の延期、6件の中止が決定している（公開情報で把握できたものに限る）。

　なお、タイ個人旅行客向け訪日観光フェアとして知られる、日本政府観光局（JNTO）主催の「Visit Japan F.I.T. Travel Fair」に関しては、11月4～6日の予定を3週間延期し、11月25～27日に開催することが決定した。タイ政府が国民に、1ヵ月間の娯楽自粛を要請したことを受けた措置だ。同イベントはバンコクで年2回のペースで定期的に開催されており、今回は10回目。観光プロモーションのブース展示と併せ、商談会や日本関連イベントも開催される。近年のタイ人の訪日観光ブームに伴い、多くの来場者でにぎわうイベントとして知られている。

（伊藤博敏）