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コロン市の中心市街地を保税地域に指定

(パナマ)

米州課

2016年05月30日

 コロン・フリーゾーン(CFZ)を擁するコロン市の中心市街地を保税地域(フリーポート)に指定する2016年法律第7号が4月6日、官報公示された。これにより、コロン市の広域で免税品の買い物ができるようになり、同市への観光客の増加と商業の活性化、インフラ整備が期待されている。

<クルーズ船客をつなぎ止め消費促す狙い>

 コロン・フリーポート制度について定めた2016年法律第7号は、46日の官報公示から120日後に発効し、その間に施行規則が定められる。

 

 コロン・フリーポートは1992年法律第29号により設けられた制度で、パナマ第2の都市コロン市の中心市街地があるイスラ・マンサニージョ地区の全域をフリーポートと呼ばれる保税地域に指定し、同区域に居住する自然人、同区域で操業する法人、同区域への訪問者が輸入品を免税で購入できるようにするというもの。同区域に輸入される物品には、関税、消費税(ITBMS)など輸入税が課されない。

 

 しかし、制度が設けられた1992年以降、実際にフリーポートとして機能しているのは、コロン市の中でもクルーズ船の発着場があるコロン2000と呼ばれるショッピングセンターを中心とした区画のみで、当初の狙いは実現していない。コロン中心市街地をより魅力的にし、そこをフリーポートとすることで、これまでパナマ市に流れていたクルーズ船客をコロン市につなぎ止め、消費を促す狙いがある。

 

 コロン市はコロン・フリーゾーン(CFZ)で知られるが、パナマ第2の都市にもかかわらず発展が大きく遅れている。フアン・カルロス・バレラ政権は選挙公約に従ってコロン市の開発に力を入れており、コロン・フリーポート制度の改正は、同市の都市再開発、CFZ制度の見直しと並んで行われるものだ。

 

<国民・居住者も1,000ドルまで免税>

 今回の制度の改定は、コロン中心市街地(第1~第16通りまで)をフリーポートに指定し、免税品取引と同区域のインフラへの民間投資の拡大を目的としている。免税品取引の拡大について、旧法はフリーポートにおける免税品の購入を非居住者の外国人にのみ認めていたが、改正によりパナマ国民およびパナマの居住者は1人当たり半年ごとに1,000バルボア(バルボアは米ドルと等価)まで、免税で買い物ができるようになった。ただし、ITBMSの支払いは免除されない。一時的に滞在している非居住者の外国人には購入額に上限を設けず、ITBMSを支払う必要もない。なお、免税品の購入目的は個人消費向けに限定されている。

 

 フリーポート区域内のインフラ投資については、恩典を設けて拡大を図る。まず、物品を同区域に輸入する企業、同区域で免税販売を行う企業、インフラへの投資を行う企業は、コロン・フリーゾーンを通じて運用される「コロン・フリーポート投資家登録制度」に登録し、併せて一定程度の雇用をコロン市で創出することを約束する提案書を提出しなければならない。登録企業は、商品の輸入、区域内での営業に必要な設備、建材、原材料、機械、工具、サービスの輸入および購入について、輸入税の支払いを免除される。ただし、自動車および重機の輸入は免税とならない。

 

 また、登録企業のうちインフラへの投資を行う企業に限り、パナマ市にある世界遺産「カスコ・ビエホ歴史地区」の改修および保全に適用される税制上の恩典が同じく適用される。2013年法律第136号がその恩典について定めており、区域内の建造物の新築、建て替え、修繕、補修のための寄付の損金算入、区域内での商行為による利益の免税措置などが恩典に含まれる。

 

(西澤裕介)

(パナマ)

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