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ごみ処理、自然エネルギー、輸送分野で協力の可能性-「日ロ貿易・産業対話」東京で開催(4)-

(ロシア、日本)

モスクワ発

2016年04月12日

 「日ロ貿易・産業対話」の第4分科会は「インフラ近代化分野における日ロ協力」をテーマに議論が交わされた。ロシア側からは主に環境・エネルギー分野、輸送分野などでの日本企業との協力に期待が寄せられた。

<日本の廃棄物無害化技術で協力可能>

 三菱重工環境・化学エンジニアリングの土井亨社長は、日本の廃棄物の埋め立て量がロシアの10分の1程度で、無害化の技術も進んでいることから、ロシアのごみ処理問題に日本が協力できる、と述べた。同社は20158月、ロシアのオロンメタルなどと共同でブリヤート共和国における灰溶融炉(焼却炉の灰を高温で溶かしガラス状の粒にする炉)のプロジェクトに着手している。また、前川製作所の田中嘉郎会長は、「エネルギー問題の解決」「環境問題の解決」「食品の安全確保」「サービスネットワークの確立」という4つのキーワードを紹介。このうち、エネルギーと環境の問題に関しては、ロシアで最もニーズがある「マイナス30度の温度管理」に対して、空気を利用した冷却ユニットを提案できるとし、「究極の自然冷媒ともいえる空気を使うことで両問題の解決に貢献できる」と述べた。

 

 ロシアで1,5003万キロワット(kW)の中小型ガスタービン発電装置を販売する川崎重工業からは久山利之常務取締役が登壇し、ロシアでの具体的な取り組みとして、年間290日以上も熱供給が必要とされる寒冷地のサハ共和国(ヤクーチヤ)におけるエネルギー効率改善に関する調査事業や、地場エネルギー関連会社RAO ES ボストークとの新技術導入に関する契約締結などの事例を紹介した。

 

<投資環境の良さをアピール>

 ロシアからはタタルスタン共和国とウリヤノフスク州の首長が登壇した。タタルスタン共和国のミンニハノフ大統領は、同共和国内に経済特別区(SEZ)やテクノパーク、ビジネスインキュベーター施設などが複数あることに触れ、投資環境の良さをアピールした。ちなみに、同共和国は2015年のロシアの地域別投資環境ランキングで1位を獲得している。さらに大統領は、戦略産業としてIT分野の発展に注力していることを紹介し、食品・農業、ハイテク、医療・製薬の分野にも大きな関心を持っていると述べた。ウリヤノフスク州のスメカリン副知事は、同州の工業団地「ザボルジエ」にブリヂストン、タカタ、DMG森精機が入居していることを紹介し、投資環境は良好と自信を示した。同州では再生可能エネルギー分野の発展に力を入れており、現在大規模な風力発電プロジェクトが進んでいる。副知事は「日本からの参加を期待している」と述べた。

 

 ロシア鉄道のベロジョロフ社長は冒頭、「日本企業との協力を重視している」と述べ、プーチン大統領の指示によりシベリア鉄道とバム鉄道の近代化が進められており、技術面での日本企業の参画に期待するとした。また、同社長はロシア本土からサハリンへの鉄道敷設に触れ、「仮に鉄道網が(サハリンを経由して)北海道まで延長されれば、海上輸送に比べ輸送日数を大幅に減らすことができる」と、新たな物流輸送ルートの可能性に期待を示した。

 

(島田憲成)

(ロシア、日本)

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