新通関システム、4月1日から段階的に導入

(ベトナム)

ハノイ事務所

2014年03月31日

ベトナム税関総局は3月25日、4月1日から開始される新しい通関システムVNACCSの導入スケジュールを発表した。VNACCS導入により、通関手続きの簡素化、時間短縮などが期待される。一方、VNACCS稼働後、現行の通関システム(e−Customs)が使用できなくなるため、混乱が生じることが懸念される。

添付ファイル: 資料PDFファイル( B)

<6月下旬までに全国で順次導入へ>
VNACCS(Viet Nam Automated Cargo Clearance System)は、日本の通関システムであるNACCS(Nippon Automated Cargo and Port Consolidated System)をベースに、日本のODA無償資金協力で開発された(2014年1月21日記事参照)

ベトナム税関総局が発表した導入スケジュール(税関総局決定865号:865/QD-TCHQ)によると、まず4月1日にハノイ市税関局内の北ハノイ支局とハイフォン税関第1港湾支局で導入し、6月下旬までに全国の税関支局で導入されることになっている(添付資料参照)。ベトナム南部では、ビンズオン省、ドンナイ省税関局内が4月14日、ホーチミン市税関局内が5月19日、ベトナム中部はダナン市税関局内が4月18日から導入の予定。

<現行システムからの移行に不安の声も>
今回のVNACCS導入に当たり、当地日系物流企業の担当者からは「運用してみないと分からない。サーバーがダウンした時の対応など不明な点も多い」と不安の声も聞かれた。VNACCSが導入された地域については、導入時点で従来のe−Customsを使った輸出入申告は行えなくなるため、混乱が生じることも懸念されている。

VNACCSに関しては、各税関局に設けられたヘルプデスクに問い合わせができる。ヘルプデスクの連絡先は、税関総局ウェブサイト(ベトナム語)を参照のこと。

(古賀健司)

(ベトナム)

ビジネス短信 5335354021728