クレジットカードの利用抑制が狙い−新たな銀行規制案が公表（1）−

銀行調整監視機構（BDDK）は8月16日、クレジットカードの利用抑制に主眼を置いた銀行に対する新たな規制案を公表した。貸倒引当金の引き上げや低所得者層に対する総量規制の導入など、近年増加の一途をたどっている消費者ローン問題の改善に向けた規制強化策といえる。一方で、この規制案を、5月末に発生した反政府デモの「黒幕」として「金利ロビー」と呼ばれる民間金融機関の存在があったとするエルドアン政権の対抗措置と捉える向きもあり、今後の国内消費や投資に対する影響も含めて国内外から大きな関心が寄せられている。新規制案の背景と概要を2回に分けて報告する。