日本食品の輸入規制が解除−3月1日から産地証明が不要に−

(マレーシア)

クアラルンプール事務所

2013年02月25日

マレーシア保健省は2月15日、東日本大震災以降に日本産食品に課していた輸入規制を解除すると決定した。決定事項は、日本から輸入される食品について、3月1日をもって全ての都道府県を放射線検査(レベル5輸入検査)の対象から除外すること、また産地証明の添付義務を廃止することの2点。3月1日以降は、産地証明の添付は必要なく、マレーシア到着後のレベル5輸入検査は行われない。

<福島県産品の放射線検査も不要に>
保健省は2011年3月11日の東日本大震災以降、国民の健康と安全を守るため、日本から輸入される食品について、産地証明を添付した上で、マレーシア到着後、マレーシア政府による放射線検査(レベル5輸入検査:保留、検査、引き渡し)を受けることを義務付けていた。検査費用は輸入者負担だった。2月1日時点では、福島県が指定県として残っており、同県で生産された食品については放射線検査が求められていた。

保健省は、全ての都道府県をレベル5輸入検査の対象から除外し、また産地証明の添付義務も廃止することを2月15日に決定し、東日本大震災後に日本産食品に課せられていた輸入規制は震災後約2年を経てようやく解除されることになった。

これにより3月1日以降は、産地証明の添付は必要とされず、マレーシア到着後のレベル5輸入検査は実施されないこととなる。なお、保健省は、今後も日本産食品について、放射性物質の混入の有無を継続してモニタリングしていくとしている。

(手島恵美)

(マレーシア)

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