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日本商工会、輸送インフラ改善などを要望−経済省はビジネス環境改善に前向きな姿勢表明−

(ポーランド)

ワルシャワ事務所

2012年11月13日

在ポーランド日本商工会は10月29日、ポーランドの投資環境に関するセミナーを開催し、改善要望点などを発表した。主な要望点として、輸送インフラの整備、行政手続きの簡素化、税務当局の対応改善、外国人向けの医療・教育水準の向上、雇用制度の柔軟な運用、投資優遇措置を設けている特別経済区(SEZ)の存続期限の延長などが挙げられた。経済省のイロナ・アントニシン−クリク次官は、要望を踏まえた環境改善を進めていく意向を表明した。

<輸送インフラ網の整備が課題>
在ポーランド日本商工会は2012年10月29日、ポーランドの投資環境に関するセミナー「ポーランドと日本の経済関係を拡大するために」〔共催:ポーランド情報・外国投資庁(PAIiIZ)、後援:在ポーランド日本国大使館、ジェトロ・ワルシャワ事務所〕を開催した。セミナーでは、同商工会の会員企業(企業数:98社)に対して行ったアンケート結果(有効回答数:54、回答率55%)をジェトロ・ワルシャワ事務所が報告した(注)。

アンケート結果によると、ポーランドのビジネス環境についての総合評価は非常に高く、回答企業の94%が「満足」「やや満足」、もしくは「普通」と回答した。ポーランドの魅力としては、人材、政治・経済の安定性、SEZの投資優遇措置、治安の良さが挙げられた。ただし、ほとんどの企業が「全体的には満足」としつつ、改善すべき点を指摘した。具体的には、道路や鉄道などの輸送インフラ網の整備、煩雑で時間がかかる行政手続き、担当者により見解が異なる税制、硬直的な雇用制度、外国人向けの医療サービスや教育については不満とする意見が多く、改善を求める声が目立った。また、SEZへの投資に対する優遇措置が取られているが、その根拠法が2020年までの時限立法であるため、同法延長と、優遇措置受給条件の緩和を強く求める意見も多かった。

<経済省はSEZ法の延長など改善の意向を示す>
経済省のイロナ・アントニシン−クリク次官は、日本企業の要望事項について「合理的な指摘だ」とコメントした。さらに「進出企業が抱えている課題に対しては、柔軟な対応を図りたい」とし、企業活動を円滑にする法制度の整備を進める意向を表明した。SEZの延長については「実現に向けて既に取り組んでいる」と述べた。

このほか、山中誠・駐ポーランド大使は、両国の経済関係を拡大・深化させるためには「双方向の活発な対話を基礎とした、不断の改善努力が相互に必要」と指摘するとともに、日EU経済連携協定(EPA)/経済統合協定(EIA)の早期交渉開始・締結を重要な課題として挙げた。大石恭弘・在ポーランド日本商工会会長(ドイツ三井物産ワルシャワ支店長)は、「ポーランドに進出している日系企業数は約300社、うち製造業は約100社に上り、雇用人数は約4万人」と述べ、日系企業が積極的に事業を展開している点を強調した。実際に、PAIiIZが2002〜12年に支援した案件では、日本企業の投資件数は50件で米国(89件)に次いで2番目に多く、投資額は18億1,240万ユーロと国・地域別で最も多かった。大石会長は、日系企業によるポーランドの事業環境についての評価に関し、「ポーランド側と問題意識を共有できた点は大きな意義がある」とした上で、「改善に向けた働き掛けを今後も継続することが重要」と指摘した。

(注)在ポーランド日本商工会がまとめた報告書やプレゼンテーション資料はPAIiIZウェブサイトから閲覧が可能。

(志牟田剛)

(ポーランド)

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