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外貨購入制限を一段と強化−企業活動の大きな障害に−

(アルゼンチン)

サンパウロ発

2012年04月04日

政府が保護主義政策を進めているとされる中、2月に始まった輸入事前審査制度で輸入が滞り、その輸入品に対する支払代金となるべき外貨の調達も困難を増している。政府としては、外貨流出を防ぐための措置だが、企業活動には大きな障害になっている。

<外貨流出を2本柱で防止>
2011年10月の大統領選挙でフェルナンデス大統領が再選されて以降、政府は外貨の流通に厳しい姿勢を取っており、その厳しさはさらに強まっている。2月以降は、輸入事前審査制度と外貨購入の制約という2つの柱で、企業の輸入取引に支障が出ている。

「中央銀行コミュニケA5274」(1月30日)は、輸入取引の支払いのために外貨を購入するには、公共歳入連邦管理庁(AFIP)の輸入取引事前申告制度(DJAI)に基づく、許可されたDJAI番号の提出を義務付けた。また、同目的で外貨購入を求められるのは、支払い期日の5日前からで、それより前に外貨購入を求めるには中銀の事前許可が必要とされる。

ただ、現実には、その事前許可がスムーズに出ないことに企業関係者は悩まされている。一部には海外送金がなかなか許可されず、毎日銀行に掛け合う企業もある。許可を出す権限のある中銀は、毎日、許可する取引を企業に連絡しているとの話も聞こえてくる。

アルゼンチンとのビジネスを行う一部日系企業からは、アルゼンチン側が外貨送金を規制しているのではとの指摘もあるが、外貨送金を規制する正式な措置は出ていない。輸入取引の支払い、または利益送金などを目的として海外送金用の外貨購入を求めた場合、中銀が許可するか否かを決定する。ただし、その裁量は中銀ではなく、モレノ国内商業庁長官に一元化されていることは衆目の一致するところだ。しかし、どのような基準に沿って決定しているかは明らかになっておらず、企業関係者を悩ませている。

地元紙は、2月下旬以降、AFIPが再び外貨購入の制限を強め、蓄積目的の外貨購入はほぼ100%許可していない、と金融機関や両替商などが明らかにしたと報じている。それら関係者によると、制限がここまで強化されたのは初めてだという。

<海外での外貨引き出し、サービス輸入の支払いにも制約>
中銀は「コミュニケA5294」(3月9日)によって、国内のペソ口座から海外でATMを利用し、外貨を引き出すことを禁じると発表した。海外で外貨を引き出すには、外貨口座を開設することが必要になる。この措置は4月3日から導入された。業界関係者によると、海外での外貨引き出しは1日に約20万ドルとみられ、政府は1ヵ月当たり600万ドルの流出が阻止できると見込んでいる。

そのほか、「コミュニケA5295」によって、サービス輸入の支払いを実施するには中銀の事前許可が必要、と発表した。年間を通して10万ドルを超えるサービス(映画の頒布権、特許、商標権、ロイヤルティー、著作権、サッカー選手レンタル金、ITサービス、技術移転など)が対象になる。このように外貨が国外に出ていくことを防ぐような制度設計を政府は続けている。

(紀井寿雄、シルビア・ヤマキ)

(アルゼンチン)

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