新型インフルのワクチン接種開始

(コスタリカ)

サンホセ発

2010年01月25日

「新型インフルエンザ(A-H1N1)予防接種の義務に関する政令」(政令35703-S号、1月21日公布)で、妊婦や特定の疾病患者、医療関係者などへの新型インフルエンザワクチンの接種が義務付けられた。コスタリカ社会保険庁(CCSS)傘下の病院と全国の診療所にワクチンを配備し、1月25日から接種を開始すると報じられている。

<妊婦や医療関係者を優先>
政令によると、予防接種は無料で実施される。また22日時点で、20万人分のワクチンを確保したとしている。予防接種の優先順位は以下のとおりで、例外はCCSSの担当医師の診断や判断による場合に限り、認められる。

(1)妊娠後期(6〜9ヵ月)の女性
(2)6歳以上の子ども、成人で、ぜん息、慢性肺疾患、糖尿病、高血圧症、先天性・後天性心臓病の患者および免疫抑制状態にある者で、担当医によるワクチン接種の推薦があり、厚生省が接種を認める者
(3)医療関係者のうち患者と接触する者

政令は今後のスケジュールや対象者への通知方法について明示していない。「ラ・ナシオン」紙(1月22日)は、CCSSへのインタビュー記事を掲載。1月22日からワクチンをCCSS傘下の病院、全国の診療所(通称EBAIS)に配備、同時に接種対象者に電話で通知し、25日以降に接種を開始すると報じている。また配分は全国均等ではなく、人口が集中する中央盆地(サンホセ県、エレディア県、アラフエラ県)を重点にするとしている。ワクチン輸入を今後も継続し、合計180万人分のワクチンを確保する見通しだ。

(西澤裕介)

(コスタリカ)

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