新型インフルエンザ、観光産業に打撃−日系企業は冷静に対応−

(コスタリカ)

サンホセ発

2009年05月19日

5月13日にサンホセで開催された日系企業会で、在コスタリカ日系企業や自営業者、政府系機関が新型インフルエンザ対策について情報交換を行った。各社は総じて冷静に対応している。

<マスクの購入・配布や渡航禁止などで対応>
出席した在コスタリカ日系企業や自営業者、政府系機関は総じて冷静な対応を取っている。企業によっては従業員用のマスクを購入、配布するなどしている。日系企業、自営業者らの対応例は表のとおり。

photo

<観光旅行のキャンセル相次ぐ>
新型インフルエンザの影響で日本から米州方面への旅行のキャンセルが相次いでおり、国内の観光産業では5月、6月は非常に厳しい状況が見込まれている。今後の新型インフルエンザの広がり方次第で夏季休暇への影響も懸念されている。

コスタリカへの観光客数は、新型インフルエンザの影響以前から経済危機の影響で減少していた。「ラ・ナシオン」紙は、2009年第1四半期のコスタリカへの外国人観光客数は前年同期比13%減の55万1000人だったと報じている。特に太平洋岸グアナカステのビーチリゾートへの観光客が減少しているという。また、ホテルの客室占有率も落ち込んでいるとされるが、ホテル建設ラッシュによる「作りすぎ」が背景にある。不動産バブルの後遺症、経済危機に、新型インフルエンザが新たに加わり、この3つのマイナス要因が観光産業に打撃を与えている。

(西澤裕介)

(コスタリカ)

ビジネス短信 4a12271b99cf0