政策金利を1ポイント引き下げ6.5%に

(ニュージーランド)

オークランド発

2008年10月24日

ニュージーランド準備銀行(NZRB、中央銀行)は10月23日、政策金利を1ポイント引き下げて6.5%にすると発表し、即日実施した。NZRBは金融危機を背景に景気後退が一層深刻化していると判断した。

<倒産件数が急増>
NZRBは2008年9月11日、政策金利を0.5ポイント引き下げ7.5%としたが、1ヵ月半もたたないうちにさらに引き下げた。利下げ幅は予想どおり1ポイントだった。これは2四半期連続でマイナス成長となり、景気後退が深刻になっていることを反映している。

景気減速は倒産件数に顕著に表れており、08年7〜9月の倒産件数は、852件と前年同期の667件を28%上回った。この傾向は09年にかけてさらに悪化するとみられる。

アラン・ボラード総裁は「国内経済は、国際市況の低迷で輸出が減退し、ニュージーランド・ドル安により(輸入品価格が上昇して)個人消費が落ち込み、縮小の方向にある」と利下げの理由を述べた。また、原油価格などが下落傾向にある現状を踏まえ、インフレターゲットの上限である3%は維持できるとの見解を示した。

<景気後退とインフレが同時進行>
ただし、食料品価格を中心にインフレは高進しており、統計局の発表によると、08年9月の食料品価格指数の上昇率は前月比0.6%、前年同月比10.8%で、景気停滞とインフレが同時進行する状況となっている。

11月8日に迫った総選挙を前に野党・国民党のジョン・キー党首はさらに引き下げが必要であるとの見方を示した。NZRBはインフレの進行と深刻な景気後退という状況下で難しい判断を迫られている。

(鈴木孝平)

(ニュージーランド)

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