天津市、第1四半期のGRP成長率は1.9%

(中国)

北京発

2018年05月14日

天津市統計局の4月18日の発表によると、同市の2018年第1四半期の域内総生産(GRP)は、前年同期比1.9%増の4,959億4,200万元(約8兆4,310億円、1元=約17円)となった。伸び率は前年通年(3.6%)から1.7ポイント鈍化した。同市統計局は、第1四半期の経済について、「構造転換とグレードアップの重要な時期にある」などと述べた。産業別では、第一次産業が1.9%減、第二次産業が1.0%減になった一方、第三次産業が4.4%増となった(表参照)。

表 天津市2018年第1四半期の主要経済指標

工業生産額(一定規模以上の企業対象、付加価値ベース)は、前年同期比0.1%増だった(2017年は2.3%増)。業種別にみると、製造業のうち、電気機械・器材(19.4%増)、専用設備(17.6%増)、家具(12.0%増)、医薬(10.2%増)、紡績(8.8%増)、自動車(4.8%増)が前年同期比で順調に増加した。

固定資産投資総額は、前年同期比25.6%減となった。産業別では、第一次産業への投資が31.6%増になった一方、第二次産業が40.2%減、第三次産業が21.2%減となった。このうち、不動産開発投資は9.2%増だったものの、商品房(住宅、オフィス、商業施設を含む一般物件)の販売面積は58.7%減の188万1,300平方メートルとなった。

社会消費品小売総額は、前年同期比5.8%増の1,421億5,900万元で、伸び率は2017年通年より4.1ポイント上昇した。また、都市部住民1人当たりの可処分所得は6.3%増の1万2,020元で、都市部登録失業率は3.5%に抑えられており、消費者物価指数(CPI)は1.9%の上昇となった。所得が継続的に増加し、雇用状況と物価は安定した。

貿易総額は、前年同期比3.1%増の1,765億7,200万元となった。うち輸出額は3.8%増の721億5,900万元、輸入額は2.6%増の1,044億1,300万元となった。新規に認可された外商投資企業は25.7%増の303社、外資利用額は契約ベースで12.5%増の73億9,300万ドル、実行ベースでは14億6,200万ドルとなった。

(趙薇)

(中国)

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