日本産食材ピックアップえごま

えごまとは

えごまはシソ科の一年草で、見た目は青じそによく似ていますが、青じそよりも葉が硬めで、形も丸みを帯びているのが特徴です。
東南アジアが原産とされており、古くからアジア各地で栽培されてきました。
韓国では、えごまの葉を焼肉と一緒に食べたり、キムチにしたりする調理法が一般的ですが、日本では、主にえごまの実(種子)の方を食してきました。東北地方などでは、実をすりつぶして味噌等と混ぜたえごま味噌を使った郷土料理が親しまれてきました。

えごまを食べると寿命が10年延びる?!

日本ではえごまは別名「ジュウネン」とも呼ばれます。それは食べると10年長生きするとの言い伝えからです。
最近この言い伝えを証明する研究結果が世に知られるようになり、えごまは大変注目を浴びています。えごまの実には、「ある健康成分」がたくさん含まれていることが判ったのです。

注目の健康成分「αリノレン酸」

その健康成分とは「αリノレン酸」。αリノレン酸は人間が体内で生成できないため食品から摂取しなくてはならない成分である「必須脂肪酸」の一種で、その中でもオメガ3系という種類に分類されます。オメガ3系脂肪酸は、体内で代謝によりDHA、EPAに代わり、コレステロール値や血圧の抑制、アレルギーの改善、認知症の予防、ダイエット、アンチエイジングなど、様々な嬉しい効果を発揮します。
実は人間の細胞膜を作っているのは、この脂肪酸。上質な油を適切な量摂取することは、細胞膜の生まれ変わりを促進し、若々しく健康な体でいるためにとても重要なのです。

畑の魚

オメガ3系脂肪酸は他の植物オイルにも含まれているのですが、えごまの実を絞ったえごまオイルは、なんと成分中60%がαリノレン酸。植物オイルの中で最も多く含まれていると言われます。
αリノレン酸が体内で変化するDHA、EPAは、青魚に多く含まれる健康成分であることから、えごまは「畑の魚」とも呼ばれます。
DHA、EPAの一日の奨励摂取量はイワシ3匹分。これを毎日食べるとなると大変ですが、えごまならオイル小さじ1杯でOK。手軽に健康成分を摂取することができます。

加熱はしないでフレッシュなまま味わって

えごまオイルに含まれるαリノレン酸を効果的に摂取するためには、加熱はせずに、そのままサラダや出来上がった料理にかけるのがオススメです。
種子に圧力をかけて油を絞り出す、非加熱搾りや低温圧搾搾りと呼ばれる昔ながらの製法で作られたえごまオイルは、えごま本来の成分を損なわずに済むということで評判になっています。 ナッツや干し草のような香りを持つ黄金色のオイルで、料理に風味や彩りを与えてくれます。

有機栽培の取り組み

えごまは古くから栽培されている地域のほか、地域おこしの一環として最近栽培を始めた地域もあります。シソ科の植物は大きくなると特有の香りを放って虫を忌避するのですが、えごまにはイノシシなどの野生生物も忌避する効果があるとの報告があります。有機栽培も普及しつつあり、人の体にも、環境にも優しい植物としてますます注目されています。
日本では、農林水産省が認めた農産物や農産加工品に「有機JASマーク」をつけることができますが、日本のえごまオイルの中にもこれを取得したもの、さらにアメリカ政府の有機認証、EUの有機認証などを受けた製品もあります。

えごまの魅力を世界に

今や日本の大手スーパーの食用油コーナーには必ず並んでいるえごまオイルですが、日本以外の国々にはまだまだ知られていません。
全世界的に高齢化が進むこれからの社会において、手軽に健康成分を摂取できるえごまオイルの需要は今後伸びていくと考えられます。

詳細(えごま関連リンク集)

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