7月の米小売売上高は前月比0.6%減、予想に反して9カ月ぶりの減少

(米国)

ニューヨーク発

2026年08月17日

米国商務省の速報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(8月14日付)によると、7月の小売売上高(季節調整値)は前月比0.6%減の7,636億ドル(添付資料表参照)となり、ブルームバーグの市場予想(0.1%増)を大幅に下回った。これは2025年10月の0.2%減以来、9カ月ぶりの減少となり、個人消費の勢いにやや減速の兆しがみられた。なお、6月は同0.2%増(速報値、2026年7月21日記事参照)から改定されず据え置かれた。

無店舗小売りや自動車・同部品が押し下げ要因に

最大の押し下げ要因となったのは無店舗小売りで、前月比2.2%減となった。ロイターなどは、その背景として例年7月に開催されていた「アマゾン・プライムデー」や各社の先行セールが、2026年は6月に前倒しで実施されたため、7月にその反動が表れたと指摘している。また、6月の伸びを支えていた自動車・同部品は、前月比1.8%減と大きく落ち込んだ。ABCニュースはメーカーの販促インセンティブ効果で好調だった6月の反動が要因との見方を伝えている(ABCニュース8月14日)。さらに、ガソリンスタンド、家電なども減少した。他方で、新学期に向けた準備需要を取り込んだ衣料品(1.9%増)や、生活必需品として需要が堅調なヘルスケア(0.7%増)はプラスに転じた。フードサービスも前月比0.5%増と底堅さを維持した。

ロイターによると、今回の小売売上高の減少を受け、7月の雇用統計でみられた労働市場の減速やインフレ指標と並び、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとする金融市場の見方が強まっている。大手金融機関BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏は、今回の結果について、第3四半期の実質個人消費が著しく減速することを示唆していると述べ、FOMCが9月にも忍耐強い姿勢を維持する可能性が高まったと分析している(「ロイター」8月14日)。ミシガン大学が8月14日に発表した8月の米消費者信頼感指数(速報値)は51.0と、7月の55.2から低下し、2カ月連続の改善から一転して下落した。ロイターは、消費者信頼感の低下について、中東情勢を背景とする生活費上昇への懸念が影響した可能性を指摘している。

(樫葉さくら)

(米国)

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