在アジア日系製造業の経営実態―ASEAN・インド編―(2006年度調査)

最終更新日: 2007年08月06日

2006年11〜12月ASEAN6ヵ国とインドの進出日系製造業企業1,865社を対象に、アンケート調査を実施した(有効回答数830社、有効回答率40.1%)。調査結果の主なポイントは以下のとおり。

ポイント1.中国との製造コスト比較:ベトナムでは6割強が安価

中国との製造原価の比較では、ASEAN6カ国に進出している日系企業の3割強が、「進出先の方が安い」と回答した。人件費上昇から中国での製造コストが増加する中、ベトナムの製造原価が安いとする比率が、前回より拡大し、6割強(62.5%)に達した。対照的にインドは安価とする比率が16.7%に留まった。

ポイント2.製品販売の最大のライバル:中国企業(ASEAN)と地場企業(インド)

自社製品を販売するにあたり、現時点で最大の競争相手を在ASEAN・インド企業に聞いたところ、「中国企業」と指摘する企業が38.1%で最多となった。また、インドでは「地場企業」を最大の競争相手とする割合が高い。なお在ASEAN日系企業の9割近くは競争相手の強みとして「価格」を挙げ、その対抗手段とし「製品の高付加価値化」を挙げた。

ポイント3.(ASEAN・インド)中国、インド、タイ、ベトナムを中長期的に市場として有望視

中長期的(5〜10年程度)に、自社製品の販売先として注力する市場は、国別でみると中国、インドの評価が高い。次いでタイ、ベトナムに対する関心が高い。中国は電気・電子部品の市場として最も評価が高く、インドは自動車・二輪車部品の市場として有望視されている。

主な図表:
・2006 年、2007 年の営業利益見通し(P.4)
・中国での製造原価(国地域別)(P.14)
・中長期的に最適な生産拠点(P.34)

発行年月:2007年3月
作成部署:海外調査部 アジア大洋州課
総ページ数:109ページ

記事番号:05001419

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