ユーロ導入により金融市場は変革(欧州)

最終更新日: 2004年04月27日

REPORT 5 ユーロ導入により金融市場は変革(欧州)

99年1月1日、欧州単一通貨ユーロが導入され、11ヵ国が自国通貨の廃止という目標に向けて、自国通貨とユーロとの交換レートを固定した(2001年1月からはギリシャも参加)。

この劇的な動きは欧州各国に多くの面で変革をもたらしている。最近のイングランド銀行(英中銀)の報告書では、「ユーロ導入以来.....ユーロの全面安とユーロ圏の短期金利の上昇に焦点が当てられ、進行しつつあるユーロ圏市場の構造的変化にはさして注意が払われなかった。しかし、市場構造の変化はユーロを使用するすべての企業に影響を及ぼす」と述べられている。

この2年間に、欧州(および世界)の金融市場は大きく変化した。これには、情報技術の発達などの要因も考えられるが、ドイセンベルク欧州中央銀行(ECB)総裁は、「これまでの、また今後も継続すると考えられる欧州金融市場の変革の主要因は、単一通貨の導入である」と述べている。本レポートは、ユーロ導入が金融市場に与えた影響と、ユーロ導入以来2年に渡る単一通貨への移行過程をテーマとし、特に、欧州の社債および株式市場への影響を見ていく。

主な図表

・ユーロ圏、米国、日本の金融市場構造(1999年)(P.116)

・非金融会社のユーロ建てファイナンス状況(純額)(P.117)

・セクター別ユーロ圏居住者のユーロ建て有価証券発行高(発行残高ベース)(P.118)

・発行体別ユーロ建て債券発行残高(P.120)

・ユーロ導入後のユーロ圏銀行の主なM&A;事例(総資産は98年末時点)(P.125)

・EU内企業と取引関係にある中小企業のユーロ対応戦略(P.135)

発行年月 :2001年05月
作成部署 :ロンドン・センター
総ページ数:22ページ

記事番号:05000477

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