9月28日の国民投票に注目(デンマーク)

最終更新日: 2004年04月23日

Report2 9月28日の国民投票に注目(デンマーク)

デンマークは、英国、スウエーデンとともに、EU加盟15ヵ国中、欧州単一通貨ユーロへの参加を留保していた国の一つである。デンマークが最終的に欧州通貨統合を受け入れるか否かによって、今後の欧州統合へのデンマークの組み入れが左右されることから、この問題を巡って、早くから議論が沸騰していた。通貨統合賛成派は、参加によって経済的な好影響がもたらされることを訴えたのに対し、反対派は参加によってデンマークの高福祉政策などの独自の施策に影響が及ぶことを反対の理由に掲げた。このような議論の進展如何によって、議論が習熟する余りEUおよび通貨統合への国民の不信感が高まることが想定されるとすれば、通貨統合への参加の是非を問う投票は、参加賛成派にとっては、投票の時期を早めることが得策との見方がなされ、大方の見方では投票の時期は2001年初頭が予想されていた。

ラムスセン首相が国民投票を2000年9月28日と発表したことにより、投票の時期が大方の予想を裏切って早まったとの印象が深いが、与野党双方における国民投票のキャンペーン、賛否に関わる経済界の意見、ユーロに対する経済界の対応等について、本報告は興味深く取りまとめている。

主な図表:

・「意識調査からみるデンマーク国民の通貨統合への姿勢」(グラフ)(P.18)

発行年月 :2000年06月
作成部署 :コペンハーゲン事務所
総ページ数:8ページ

記事番号:05000442

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