VAT支払いの要否:海外支店が現地オフィスで機器を購入する場合
質問
日本企業の在EU支店が現地で購入するオフィス機器の代金を日本の本社が支払います。この場合、VAT(Value Added Tax、付加価値税)を支払う必要はありますか。
回答
日本の本社は最終消費者として、VATを支払う必要があります。
Ⅰ. VAT
VATはEU域内で行われる商取引(財・サービスの授受)に課される付加価値税です。財・サービスの価格に上乗せし、売り手が買い手から徴収します。物品の賃貸、中古品の販売にも課税されます。
EU域内で行われた取引に対しては、その対価を非居住者が支払った場合であっても、VATが課税されます。
Ⅱ. VATの標準税率
欧州理事会の決定により標準税率の下限は15%と定められています。上限に関する規定はなく、税率は加盟国ごとに異なります。標準税率に対して特定の商品(食品、書籍など)やサービス(旅客輸送など)には減免税率が適用されます。各国のVAT標準税率については、欧州委員会のウェブサイトをご確認ください。
Ⅲ. VATの控除
課税事業者が課税事業を営むために商品を仕入れ、または役務提供を受けた場合には、当該仕入または技術提供金額に係るVATを前段階税として、前段階税額控除方式に基づき、課税事業の売上に係るVATから控除することが出来るとされています。そのため、EU域内の支店が課税事業を営んでいる場合には、課税事業の売り上げに係るVATから、オフィス機器に係るVATを控除することが可能です。 なお、前段階税額控除方式とは、VATは商製品もしくはサービスの最終消費者によって消費された対価に対して課税がなされる一方、事業者間の取引においても課税されている為、課税が重複される事を防ぐための制度です。消費者への取引及び事業者間取引のすべてに課税し、前段階のVATを控除する事により、最終消費者の取引のみにVATが転嫁される仕組みとなっています。
関係法令
- Eur-lex:
-
付加価値税の共通システムに関するEU理事会指令2006/112/EC
(475KB)(英語)
※日本貿易振興機構(ジェトロ)による法的な見解・助言でないことを予めご了承願います。実際のビジネスに当たっては、本資料のみに依拠せず、別途専門家から助言を受けてください。
調査時点:2015年11月
最終更新:2025年10月
記事番号: A-011236
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